~その17・ダブルス試合2~

「オチャ・ブルー対ウーロン・マロチャ五点先取勝ち勝負始めチャオ!」

「まずは僕のサーブだね。行くよ!」
ブルーのサーブは、ライン際ぎりぎりに落ちた。
「1対0チャオ!」

「次は僕がやる!いっけー!」
ウーロンのサーブは、すごい早さでオチャとブルーの間に落ちた。
「1対1チャオ!」

「今度は僕にやらせて。」
「良いけどミスるなよ。点取られる可能性高いから。」
「解ってる。ていっ!」
すかっと言う効果音が入りそうなぐらいうまく(?)すかった。
「何で~(泣)」
「1対2チャオ!」

「全く。オチャには任せられないみたいだから、僕が行くよ。せい!」
ブルーのサーブは左側(ウーロンのいた側)に飛んでいった。すかさずウーロンは打ち返す。
「やあっ!」
それをオチャがまた打ち返し、シャトルは大きく後ろの方へ。
「まだまだ!」
後ろに反れたシャトルをマロチャが打ち返す。シャトルはコートの外に出た。
「ちっ・・・」
「2対2チャオ」

「今度は僕が打つ。良い?」
「良いよ。がんばってね、マロチャン。」
「マロチャン言うなぁぁぁ!!」
マロチャの怒りのサーブがライン際に素早く突き刺さった。
「こ、こえぇぇ・・・2対3チャオ・・・」

「ねぇ、もう一回打たせてよ~。」
「だめ。いっけ~!」
ブルーはオチャを無視し、サーブを打った。シャトルはネットの近くに落ちる。マロチャがスライディングをして追いついたが、うまく打てず、失敗。
「3対3チャオ!」

「後二点か~・・・。行くよ、せいっ!」
ウーロンのサーブは、打ったは良いがネットを越えなかった。
みんなの中にしーんとした空気が流れた。
「・・・しょぼいな。」
がつん
「いって・・・・」
「4対3チャオ!オチャ・ブルーチームマッチポイントチャオ!」
「ねえねえ、マッチポイントって何?」
みんなの中にさっきよりいっそう冷たい空気が流れた。

またまたウーロンのサーブ。無言の圧力をかけつつ、ウーロンは鋭く、力強いサーブを打った。シャトルはネットにあたり・・・突き破った。そして、そのまま落ちた。
「(こ、こえぇぇ)4対4チャオ!両方ともマッチポイントチャオ!」
「ねぇ、だからマッチポイントって何なの?」
誰か奴に教えてやってください。というかそれ以前に奴は数を数えられないのですか?

「やった~!勝った~!」
あ、何が勝ったかって?じゃんけん。サーブを打つのをじゃんけんできめたんだ。
「行くよ、スパイラル!いっけ~!」
オチャのラケットは今度はちゃんとシャトルにあたり、シャトルはネットを越えた。しかし・・・行き過ぎて森の木に当たった。
「てへへ、やり過ぎちゃった(笑)」
てへへじゃないですよ。
「4対5チャオ。ウーロン・マロチャチーム勝利チャオ!」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第124号
ページ番号
51 / 55
この作品について
タイトル
小さな話
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月