~15話・もしも明日がなかったら。~

今日はみんなガーデンの真ん中で輪になっています。何をしているのでしょうか。
「えーと、・・・かんぴゃらとってんかあにい?」 ブルー
どうやら変な文章を読んでいるようだ。
「ぴきゃるきゅえんていぉうかんなにゃ?」 タンタン
大きくて変な文字が書いてある。変な模様も。
「寿下無寿下無五光のすり切れ海砂利水魚の水行末雲来末風行末」 メロン
・・・意味の通る文章もあった。
「ちゃいちぇえちょおちゃあちぃい?」 マッチャ
意味不明だ。
「ぽっぽっぽーはとぽっぽー」 ロンロン
歌か?
「てい!」 その時オチャは真ん中に書いてある記号を殴りました。すると、
「いったいなー。でも・・ふあああ、よく寝た。で、お前らは何なんだ?」 ナゾノイキモノが言いました。
僕らからみたらあなたの方が何なんだ?だよ。
「・・・あなたは誰?」 オチャ
「わしは・・・だれだっけ?」 ナゾノイキモノ
きかれても困るし。
「えーと・・・・確か・・・・ハエダサン?」 オチャ
答えるお前もお前だ。
「あり得ないとおもうぞ?だいたいどこがはえなんだ?」ナゾノイキモノ
確かにどっこもはえじゃない。どっちかっていうと・・・牛かな?
「・・・バロン、傍観者しとるなよ。」 タンタン
「ばれた?」 バロンは滝の上から飛んできた。
「ばれた?じゃ無いよ。バレバレ。で、アイツが何か知ってる?」 タンタン
「知らない。ケンタウロスかな?」 バロン
「なにそれ?」 タンタン
「神話の怪物・・・だったかな?いや、怪物はミノタウロスか。」バロン
「牛みたいだから、ケンタウロスじゃないよ。ケンタウロスはどっちかっていうと馬だ。」 ブルー
「何で無視する。」 ナゾノイキモノ
「だってかぶりものっぽいんだもの。」 バロン
「コロコロとよく変わるやっちゃ。で、結論は?」 ナゾノイキモノ
「(人に聞くなって。)・・・頭をがーんとぶつけたら思い出すかもよ?」 やけになった(バカらしくなった)バロンは大木槌を振り上げた。
「・・・遠慮しときます。」 ナゾノイキモノ
その時、キツネサンが来た。
「みんな、おはよう!あれれ君は誰?」 キツネサン
「誰でしょう。」 ナゾノイキモノ
「僕に聞かれても困るし。とりあえず出ていく?」 何となくいやだと思ったキツネサンはロケットランチャーを構えた。微笑みながら。
「だから解説すんなって。」 タンタン
「しないよりはする方がいいじゃん。」バロン
そんな二人を後目にナゾノイキモノは悩んでいた。
「どうするのかが問題だ。どうしよう。」 ナゾノイキモノ
その時、
「おーい、ルー、どこだー?」 ???
誰かが誰かを捜しています。
「・・・ルー?俺のことなのか?」 ナゾノイキモノ
「ちょっくら御免よ・・・あ、こんなとこにいたのか、ルー」???
ナゾノイキモノと同じような生き物が顔を出しました。ただし目のあたりに傷があります。
「あなたは誰?」 キツネサン
「あ、俺か?俺は―」 ???が何かを言おうとしたそのとき白い竜が来た。
「ラル、ルーは見つかったか?」 白い竜
「ああ、ここにいた。行くぞ、ルー。」 ラル
「あ、うん。」 ナゾノイキモノもといルー
そして、三匹は去っていった。
「何だったんだ?アイツ。」 タンタン
「・・・ルー?何かで聞いたような・・・・そうだ、確か、どっかで魔王の名前がルートで、兄にルーと呼ばれてるって聞いた。兄は森の番人してるって。」 バロン
「博識だな。以外と。」 タンタン
「以外とはよけいだ。」 バロン
「魔王ってやばかったんじゃないの?」 マッチャ
「明日が無くなってたかもな。」 ロンロン
「いいじゃん、無くならなかったんだから。」 オチャ
「そーだね。」 ブルー
「でも何で魔王があんな紙の中にいたのかな。」 バロン
「かくれんぼでもしてたんじゃない?」 オチャ
「そーだね!」 バロン
みんなの間に一瞬沈黙が漂った。
「みんなどうしたの?」 バロン
『いや、別に・・・』みんな

このページについて
掲載号
週刊チャオ第117号
ページ番号
40 / 55
この作品について
タイトル
小さな話
作者
バロン
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第124号
連載期間
約4ヵ月