~斬首な情報屋~ 1
「…あぁぁぁぁ…。俺のポテトチップス…。」
「コレステロールの塊だっていったでしょう?
あなたにはこれが一番良いんだから。」
…
ポテトチップス(のりしお)は俺の大好物だ。
それをこいつは…!
…あ、申し遅れた。俺は「某(ぼう)」だ。
でもって、隣にいるのは部下の「湊(そう)」。
…ま、どちらも仮名なわけだが…。
俺は副井県(仮名)のとある市に住んでいる、男だ。
名前は言うことは出来ない。
何せ、ネットで情報屋をやっている俺には、
沢山のネットスパイが存在する。
こうやって、一つのBBSにこんな自分の話を載せるのは、
まぁ、いささか気が引ける部分もあるが、
ノンフィクションだし、嘘は付くつもりはない。
どうか、こんな世界がこの日本に有ることを知って欲しい。
…
ポテトチップスを取り上げた彼女は、
「煮干しのチップ」と書かれたものを、
皿にどっさり載せて俺に渡した。
「てめ…ふざけんなよ!」
「上司の体調管理…特に三食をカップ麺で済ます…あなたには、
私が必要なことくらい、分かるでしょ?」
「…雇う人間を間違えた。…。」
部下とはさっき言ったが、俺はこいつが苦手だ。
例えばカレーにしてもそうだ。
俺は辛さ指数を「6(最高)」にしたルーを買ってきたら、
「ふざけるな」とランクを「1(激甘)」のを使う。
切れ痔が出来るんだよ!とはいうものの、俺は高校生だ。
そんなジジイの病気になって溜まるか。
それでもあいつの過保護(?)は止まらない。
俺はガキではない。ガキじゃないのに…。
確かにあいつは19歳だが、俺も18歳。
二歳差でここまで変わってしまうのか…!?
でも、仕事の時だけは「部下」は「部下」だ。
それ以上も以下もない。
…だから、それで我慢してやるか…。
「…じゃ、ポテチは私が食べるから~♪」
「あぁ…。……はぁぁぁぁあ!?
おい!返せ!俺のポテチ!」
「ダメよ。まぁ、私みたいなか弱いコは、
こうやって油分で精力つけないとね~♪」
「この野郎!太ってもダイエット器具は買わねぇぞ!!」
…そうだ、今回買われたら…もう貯金が…。
(↑以前買われた経験がある。)
…やっぱ、我慢できないかも。…
『チキン・バッカー ~斬首な情報屋~』