25話

チャチャ「おいおい！あいつ誰だ！？」

デストラク「増援かな･･･少なくとも形勢はこれで五分五分だ。」




人型機械は怒り狂ったかのようにレビへと猛攻を加える。

レビ「無駄だ。信念も思いもこもって無い技に････」


レビ「俺に傷を負わせる事などできない。」

「直チニ行動ヲ中止セヨ！繰リ返ス！直チニ･･･」
警備機械はレビへと攻撃してくるが、レビは臆する事なく立ち向かった。


レビ「雷撃拳！」
レビが機械にふれると蒼い稲妻が光り、機械は爆発する。

レビは軽い身のこなしで襲い来る機械を簡単に仕留めていく。



ヴァルダ「おい･･･レビ････」

レビ「ヴァルダ！？もう動くな！後はおれが････」

ヴァルダ「ターゲットだけは俺が･･･」

レビ「やめろ　効くはずがない･･･」

ヴァルダ「ここで俺がぶち壊さねぇとチェイルにどうやって面見せるってんだ！？」

レビ「・・・・雑魚は俺がやる。さっさとぶち壊せ」



ヴァルダ「行くぞ！おらぁぁ！！」

ヴァルダはターゲットへと距離を詰め、一気にふところへ入り込んだ。
そして地を蹴って脇辺りに攻撃を加えるが、あまり効果はみられない。
それどころか････

――傷口が開きそうだ････

自らが放つ衝撃に身体は耐え切れない････

――いや･･･チェイルの代わりに俺がぶち壊さねぇと････

ヴァルダ「誰があいつをぶち壊すんだ！！」

更に威力を上げて猛攻ラッシュを続ける。

ヴァルダ「うおらぁぁぁぁぁぁ！！！！」

――どうだ････････････？


様子見の為、一旦動きを止めた････

レビ「止まるな！　効いてない！！」


―――ふところへ入れて猛攻ラッシュを受け続けたのも、全ては時間稼ぎの為････？



片手からは紫色のプラズマが至近距離のヴァルダへと放たれようとしていた。

レビ「逃げろ！！ヴァルダ―――！！！」




―――ちくしょう･････



死を覚悟し、ヴァルダは目をつぶったが････


――あれ？何とも無い？

目を開けると、こちらに照準を向けていた腕は真横をむいている。

――これは･･･？

すぐ現状が理解できた。
あれは･･･あの腕に巻きつけられている物は････


　　　　　　　　　　　　　　　　　　”鎖”

ヴァルダ「チェイル！？」

チェイル「今で･･･す･････ヴァル････ダ････」

ヴァルダ「サンキュー！！」

ヴァルダはもう一度ターゲットに接近した。
今度攻撃を加えるのは脇じゃねぇ･･･

　　　　　　　　　　　　　　　　’足’


ヴァルダは足元に接近すると、ものすごいスピードで足へとラッシュを放つ。

ヴァルダ「うおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！」



チャチャ「あんなんで壊せれっかよ！バッカじゃねぇ？」

デストラク・ライトメントはしゃべらず、静かにヴァルダを見つめていた。



ヴァルダ「負けるかぁ････負けるかぁ！！！」

全身の傷口が開きそうな痛みに耐え、ラッシュを続ける。

機械はその思いをふみにじるように片足を上げ、ふみつぶそうとした。

ヴァルダ「おらぁ！！」

突如、機械は動きを止めた。
それと同時に足から煙が漏れてくる。



デストラク「一つ･･･いい事を教えておくよ」

チャチャ「あぁ？」

デストラク「僕たちチャオはね･･･感情の生き物と呼ばれるんだ。」

チャチャ「で？」

デストラク「機械にとってそれは不要の感情、生き物でさえ、持つ事によって苦しい事もある感情を機械に組み込みはしない･･･でも」

チャチャ「でも？」

デストラク「感情はね機械に無い分、理解もできないんだ。今回は十中八九は機械の勝ちだった･･･ボディが衝撃に耐えれるから･･･」

チャチャ「･･･」

デストラク「しかし時によって･･･感情は思いを生み、思いは力を呼び起こし･･･」

チャチャ「まさか･･･！！？あれを殴って････」

デストラク「そして･･･力は願いを切り開くんだよ･････」





ヴァルダ「俺の･････勝ちだぁぁぁぁぁ！！」

レビ「･････さっさと逃げるぞ！」




チャチャ「あいつら逃げる気だ！逃がすわけには････」

デストラク「誰だ？　さっきからロックオンしているが････」


？「････あっちゃ～ばれちゃったか～　気づかれないと思ったのに～」

チャチャ「面見せやがれ！」
チャチャはリボルバーを周囲に乱射する。

デストラク「君の素性とここにどういう用件で訪れたのかな？」

？「････黒影の偉い人から命令でね～援護兼退避路確保役に選ばれたレイだよ」

デストラク「そうか･････ただで帰られると････」

チャチャ「思うなよ！！」