20話

ヴァルダ「おい!チェイル!」

チェイル「何ですか?」

ヴァルダ「あとどれくらいかかるんだ?」

チェイル「約・・・15分です!」

ヴァルダ「よっしゃ!そこまで競争だぁ!」

チェイル「負けませんよ!やるからには勝ちます!」


チェイルはふと速度が気になったので、スピードを確かめた。

              100km
・・・いつもならこんな事はしなかっただろうけど、今日は少し違う

              吹き飛ばしたいんだ!!

アクセルを思いっきり踏み込み、スピードを出しながら先へと進む。

               160km


正面からあたる風がさっきと比べてはんぱな物ではない    が悪くはない。

ヴァルダは僕の少し前から挑発しているらしく、後ろを振り返り舌をベーっと出してきた。


チェイルは更にスピードを上げると一気にヴァルダに追いついた。
挑発のお返しにと間の距離を近づける。

ヴァルダ「やるじゃねぇか」

チェイル「そっちこそ!」

そうお互い言い放つと、間の距離をまた離した。

さっきまで見えてなかったが、ゆるやかだが長い左のカーブが接近していた。
チェイルはヴァルダより少し前に出て、インコースをとった。



ヴァルダ「逃がすかぁ!!」

ヴァルダはスピードを上げて追いかけてくる。

今の僕のスピードは約180km

インコースをとっている僕に追いついてきているって事は更に速いスピードって事・・・ 200kmを越している・・・?


カーブが終わった時には、また二人とも並んでいた。






同じ機種のバイクで、直線距離、おまけに速度も同じ・・・・・

他に勝敗を分ける要素なんてあるだろうか・・・


あるとしたら・・・・・







そんな事を考えながら1分も走っただろうか・・・視界にはゴールが見えた。

徐々に近づくにつれて鼓動が激しくなっていくのがわかる。












さて・・・勝利の女神はどっちに微笑む?

このページについて
掲載号
週刊チャオ第250号
ページ番号
22 / 39
この作品について
タイトル
チェイルの冒険
作者
ココア(3段アイス,ソード)
初回掲載
週刊チャオ第236号
最終掲載
週刊チャオ第274号
連載期間
約8ヵ月24日