18話
チェイルは無言で廊下を歩いていた。
紙切れに書かれた文字が頭の中で何度もこだましていた。
――G.D.S14番工場にて製造された大型戦闘機械を破壊せよ。
今のチェイルには誰もが近寄りがたい雰囲気を放っていた。
廊下はいつも人ごみでなかなか進めないが今のチェイルには別だった。
その雰囲気に身の危険を感じたのか、チェイルの通る道をさっとあけていくのだ。
チェイルが向かったのは出撃室。
ここにはたくさんの乗り物などが配備されていて、許可さえ得れば誰もが使えるのだ。
「こんにちは どうなされましたか?」
チェイル「バイクを借ります。」
「任務での使用ですか?」
チェイル「はい」
「IDカードの提示をお願いします」
チェイルはIDカードを渡した。
「チェイルさんですね、待合室にパートナーがいますので先にそちらへ行ってください」
チェイル「パートナー!?」
~待合室~
待合室にいたパートナー、それは・・・
チェイル「ヴァルダ! 先生も!?」
ヴァルダ「おう!」
レビ「よろしく頼むよ」
チェイル「師匠は僕一人で行かせるはずじゃあ・・・」
レビ「職人であるチェイル君の戦闘を見させる事はヴァルダにとって良い刺激になる」
ヴァルダ「さっさと行こうぜ! 暇だ」
レビ「じゃあさっさと済ませましょうか」
チェイル「了解しました」
その頃
フラン「チェイルもヴァルダもどこいっちゃったんだろ~?」
アイ「そうよね・・・今日は休日のはずよね・・・」
フラン「チェスでもしようよ!」
アイ「チェスじゃなくて将棋は?」
フラン「将棋かぁ~」
「そんなに暇ならわしの相手でもしてくれんかのぅ」
アイ「老裁!?」
フラン「チェスやるの?」
老裁「練習試合じゃよ ほれついてきなしゃい」
アイ「二人いますけど・・・」
老裁「二人でも三人でも関係ないわい。」