CHATTA!(続き)
「ちゃった~。」
ふと、奇妙な声がした。
オレは、思わず振り返り、我が目を疑った。
変な物体がそこにあり、なんかほざいてる。
「これで、チャオに専念できるちゃお~。ちゃった、ちゃった、ちゃった、ちゃった。」
変な生物は、変な踊りを踊る。
オレは目をこすり、も一度目を見開いた。
変な生物は、もう一匹増えてた。
「もう、他のゲームはする価値ないちゃお。ちゃった、ちゃった、ちゃった、ちゃった。」
おちつけ。
こんなの、何かの幻覚だ。
しかし幻覚は、まだまだ続く。
「かわいいチャオと、思う存分戯れるちゃお。う~らや~まし~ちゃお~。」
いつの間にか変な生物は6匹に増えていた。
「そんな君に人生の応援歌、歌っちゃうちゃお~。」
「え?唄うの?」
訳が分からぬオレを尻目に、ヤツらはなにやら歌いだす。
S!
O!
N!
I!
C!
CHAO~!
S!
O!
N!
I!
C!
CHAO~!
It’s so lovely
Happy go chaoworld
We are the chaos(チャオス)
We did it
ひゅーひゅーひゅーひゅー
チャオチャオチャオチャオ!
チャッタ~~!!
ちゃったちゃったちゃったちゃった
ドリームキャスト、ゲームキューブ
ちゃったちゃったちゃったちゃった
この二台があればいい
チャオと出会えて、ラッキーだぁ。
ちゃったちゃったちゃったちゃった
あれから三年、新作出やしねえ
ちゃったちゃったちゃったちゃった
ゲーム代かからねえ!
Everybody say ちゃった~!
S!
O!
N!
I!
C!
CHAO~!
ばいちゃお~
唄い終わった変な生き物は、整列する。
「さあ今日もチャオ好きな若造を救ったちゃお。」
「うん、これからもチャオをよろしくちゃお。」
そう言って6匹は一列に並び、スキップしながら玄関のドアの方へ向かった。
先頭の一匹が、ドアの所で一生懸命背伸びしている。
ドアのノブに手が届かないらしい。
その後ろでは、その場スキップな五匹がにったにた。
先頭の一匹が、悲しそうな顔をして振り返る。
オレは、玄関のドアを開けてやる。
6匹は、いづこかへと消えてった。
これは、幻覚だったのだろうか?
いや、おそらく妄想だろう。
オレは早速Cボタンのいかれたファイティングスティックネオ2を、コントローラープロと差し替えた。
「やっぱナ○ルルはいいなあ。」
おしまい。