31話 選ばれし者の使命 前編
フライヤ「ルイス?!」
ルイス「ん・・・あれ・・・フライヤ・・・??」
ルイスはゆっくりと目をあけながらまだここがどこだか分からないような顔つきで私にそういった。
ルイス「あれれ~・・・私さっきまで・・・あの変な世界に・・・アレアレ?変だナァ・・・」
ルイスはよく分からない事を呟いていた。
う~んどうやら本人は事情がわかっないっぽい・・・
事情説明しなきゃ・・・ね。
フライヤ「え~っと、ルイスは・・・アイチェに最後にすごい技くらわせたまま、気を失ったんだよ。落下してたけど・・・ウクレルがたすけてくれたんだ。」
ルイス「ウクレルがっ?!」
ルイスは私の話した事にかなりの疑問をもったようで、びっくりした顔でそう聞く。
チャルス「うん・・・何考えてるか分からない奴だよね・・・ところでルイス・・・君がいってた変な世界って・・・?」
私が続けようとした言葉をかわりにチャルスが続ける。
ルイス「ん~なんかね。”意識の世界”ってところにいってたの~周りが真っ白でなんにもないところね。そこで変なこといわれたよ・・・貴方はウィッチとして目覚めました~とかふざけたことを・・・え~っと誰にいわれたんだっけ・・」
チャルス「ウィンデーネ。」
ルイス「そうそう!・・・ってなんで知ってるの!チャルス!」
ルイスはかなりビックリしたようだった。
う~んそれにしても意識の世界なんてあるのかぁ~
なんだかちょっぴりいってみたいような気もするけど・・・でもそこでウィッチとは・・・一体どんな関係なのかなぁ?
でもウィンデーネって・・・たしか水の精霊さん・・・って!!それじゃあルイスも本当にウィッチなのッ?!
チャルス「やっぱり・・・ということはルイス貴方はやっぱりウィッチだったのですね。」
チャルスはそれを確認したかとおもうとそう断言した。
ルイス「ちょ、ちょっと待ってよ!やっぱりって何?そもそも私ウィッチの意味も知らなくそんな事言われても困るんだけど!」
ルイスは本当に迷惑そうな顔をチャルスに向ける。
チャルス「え~っとウィッチというのは・・・属性の賢・・・」
ルイス「それはもういい・・・聞いた。私が聞きたいのは、私は普通のチャオなのに、魔法の力なんて持ってないのに、なんでウィッチになってるかってことだけど・・・」
チャルス「それは・・」
「貴方がえらばれたからでしょ~☆きまってるじゃん♪」
チャルスが続きを続けようとしたとたんチャルスの口からまるで別人がしゃべっているかのような女の子の声がした。
な、何・・・チャルス・・・さっきのは・・・
皆その場で唖然としている。
そして当の本人のチャルスはビックリして顔を赤くして口をおさえている。
ハリケンシ「チャルス・・・今のは・・・おふざけのつもりなのか・・・?」
ハリケンシは微妙に怒りのこもった声をチャルスにぶつける。
チャルス「違っ・・・・」
「おふざけなわけないでしょ―☆そもそもなんで私がこんな私の存在をおふざけとか言うバカなやつらにいちいちウィッチやウィザードの説明しなきゃいけないわけ~。こっちこそ勘弁していただきたいわねッ!」
またしても開かれたチャルスの口からさっきと同じ声が聞こえた。
もちろんあきらかにチャルスの声とは思えない高い声。
チャルス「・・・ッ!いいかげんにしてください!ジェルフェ!」
チャルスはさっきの2回のことでかなりおこったらしく誰もいない後ろのほうを向いて叫ぶ。
チャルスぅ~さっきの変な声といい・・・誰もいないところに向かって話すといい・・・
ほ、本当に正常ナノ・・・??
私はあきらかにチャルスにには失礼だけど、本気でそう思った。
チャルス「すみません・・・勝手にジェルフェが出てきたようです・・・まあ、紹介しておきますね。僕と友に行動している風の精霊ジェルフェです。」
「よろしくねぇ~♪あとあとっ!私これでもいちおウィッチのリーダー的存在だから一目おくよ~にッ!」
チャルスが自己紹介・・・っぽいのをしたあとまたチャルスの口から高い声が聞こえた。
どうやらさっきまでの高い声・・・ジェルフェさんのものだったらしい。
「ジェルフェ~。いいかげんにしないと皆さんおこっちゃいますよ・・・」
急に私の背後で透き通るようなきれいな声が聞こえた。
それはまぎれもなくルイスから発せられているもので・・・
ど、どーなってんの!!ルイスからも変な声が聞こえるよ~(涙)
私の頭は・・・どうにかしちゃってる!!
コレは夢・・・ですか・・・
私の頭の中はグルグル・・・グルグル・・
まあ、周りはそんな私を置いてドンドン話をすすめていっちゃってるけど・・・