28話 それぞれの戦い ルイス編 ページ2

ルイス「な、何んなの・・・これ・・・前見えないじゃないのっ!」
そうアイチェが起こしたふぶきのせいで私の視界は狭くなってしまい、
アイチェはおろか5cmほど先のものですら良く見えない。
うかつに動くと・・・やられる!!
私は今までの戦いの経験の中からそれくらいはわかる。
こっちは視界がせまくなっていても・・・
相手からはこっちは丸見えだということはよくあることなのだ。

アイチェ「フフ・・・これでお前はオレが見えない。俺にはお前は見えるけどね・・・」

吹きすさぶ吹雪の中からアイチェの声だけが響く。
もちろん姿は私からじゃどにいるかなんてさっぱり分からない。

チッ。
これじゃうかつに動けない。
どうしたら・・・

私は辺りをキョロキョロとみまわしていたその時、

シュッ。
歯切れの良い音とともに私の頬に痛みが走る。

な何か・・・私の横を横切った。
頬に当たった瞬間冷たかったから・・・これは…氷・・・
まさか!アイチェの攻撃!!!

・・・・このままじゃやられっぱなしになる・・・。
私からは相手の居場所もわからないし・・・
むやみに攻撃もできない。
どうする・・・
この吹雪をなんとかして止めなくては・・・
私の周りだけでも・・・なんとかなれば・・・
!?
そのとき私に1つの考えが浮かんだ!
魔法をつかうと疲れるから、あまり長時間はできないけど・・・アイチェをみつけつことくらいなら・・・。

私はアイチェの次の攻撃がこないうちにすばやく、自分の周りに大きな円を描いた。
ルイス「青き水よ・・・実体のないその体は・・・願わく時、我を守る盾となれ!!ウォーターバリアっ!!」
私はすばやく呪文を唱えてバッっと上空に向かって手を上げた。
すると、私が描いた円を中心として水の幕のようなものが現れて、周りを舞っていた吹雪をはじいた。

よしっ!思惑とおり!!いいかんじだわ!
私はそのままの状態でフワっと少し上空へと上がった。
そのとき、吹雪の切れ目からアイチェの姿が見えた。

アイチェを攻撃して、この吹雪を止めなきゃっ!

ルイス「ウォーターキャノンっ!!」
私はバリアをはったままの状態でアイチェにむかって攻撃した。

ガッ!!

すさまじい音がしたと同時に私の周りを舞っていた吹雪がやんで、視界がはれた。
どうやら私の技はアイチェにあたったみたい。

私は飛んでいたので、地上に一端着地してからバリアをはずした。

アイチェはそばの建物の残骸の上にたたきつけたれていた。
アイチェ「クッ。やりやがったな。」
アイチェは傷ついた体を起こして私の方をまたむいた。

・・・なによ。まだやろうっていうのかしら?
ルイス「何よ。あんたまだやる気で・・・」
私がそういいかけたときアイチェは信じられない言葉を放った。

アイチェ「さっきのは準備運動ってところか・・・まあ、ここまで張り合ったからには全力でお前をぶっ飛ばしてやるよ。」

つづく☆

このページについて
掲載号
週刊チャオ第33号
ページ番号
47 / 62
この作品について
タイトル
チャオウィッチ
作者
ルミエール(サリリン, 瑠莉)
初回掲載
2002年6月27日
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約5ヵ月29日