第18話 特別編 チャオリンVSチャミダマルin食堂(笑)

☆前回のあらすじ☆
「今のままではダークドラゴンにさえダメージを与えられない」
クレイティアにそう言い放たれたチャオリンと、チャミダマル。
そして、クレイティアから魔法を習うことになった2人。
はてさて、このあとどうなるのか?

食堂はまだにぎわっていた。
とか言ってもいるのは、その半分以上が街のゴロツキ、だとかガラの悪いにーちゃん、だとかである。
あたし達はそこで夕食を取っていた。
ニンニンの家に戻ってから5日、チャインはもう目を覚まし、
運ばれてきた料理に入ってるピーマンを取り除く作業に神経を集中させている。
今日の修行が終わり、みんなで夕食にでも、と言った理由で、
クレイティアさんを含む全員+ディスケンスさんとで、チャリムゾン・タウンの食堂で食事を取っている。
ちなみに、何故ディスケンスさんがいるというと、ニンニンが、

ニンニン「忍(しのび)が魔法などと・・・」

と、ごねてしまったので、ディスケンスさんがニンニンに修行をつけてやっている、というわけなのである。
ついでに、ニンニンの小太刀は、クレイティアさんが『魔術文字』を書いてくれたので、
あたし達と違い、何もしないでも剣に魔力が宿っている。
おにょれニンニン!!1人だけ楽して!
しっかし、ドラゴン族ってのはなかなか難しい種族だわ。
いくら何も食べなくても生きていけるからって、
ウェイトレスのなにを食べるか、と言う問いに対して、

ディスケンス「キャベツの千切りを。」
クレイティア「水だけ。」

などと言い出すとは。
・・・・・・・・イヤな客か、あんたら・・・
と・・・・・・

チャミダマル「へっぶしゅ!」

あたしの向かい側に座っているチャミダマルがくしゃみを1つ。
―――スキありっ!あたしの右手がひらめいた。
彼のお皿の上にある、鳥肉の煮物の1切れをナイフが貫いた次の瞬間、
それはあたしの口の中へと消えていった。

チャミダマル「あっ、てめっ、よくも人の食いモンを!」
チャオリン「なによ、スキがあるのが悪いんじゃない」
チャミダマル「ほほぉぉう、そーか、そーいうつもりならこちらにも考えがある・・・・・・てい!」
チャオリン「ああああああああっ!あたしの愛しい目玉焼きさんをっ!」

おのれ許さぁぁん!
思わず雷鳴を背景に中指をおっ立てるあたし。(作者;大変失礼な表現がございましたことをお詫びします。っていうか指ないし。)

チャオリン「おのれっ!たとえ共に旅する仲間とは言え、全格闘技をマスターしたこのチャオリンの目玉焼きに手を出すとは、
      世界が、天地がチャオが許そうが、このあたしが絶対に許さないっ!」
チャミダマル「それってふつー、単に『心が狭い』って言うんだが、知ってるか?」
チャオリン「やかまひいっ!そーいうことするならっ!こうよっ!こうっ!」
チャミダマル「あー!ひとのウィンナーを!ならこうだっ!これでどうだ!」
ウェイトレスチャオ「・・・・・・あのー、お客さん・・・」
チャオリン「なんつーことするのよ、それならこちらはこうよ!」
チャミダマル「ずげげげげっ!鬼のような攻撃!ならばどうだ!驚異の2段攻撃っ!
       ―――フェイントつき!」
チャオリン「ひょえええええええ!オニ!アクマ!よぉぉし、こうなったらっ!」
ウェイトレスチャオ「・・・あのー、お客さん・・・・・・」
チャオリン「くらえっ!あたしの秘奥義!ていっ!」
チャミダマル「おのれ!最後のトリ肉、渡してなるものか!ていていていっ!」
ウェイトレスチャオ「お客さん!!!」

・・・・・・・・・・しーーん・・・・・・・・・・・・
ふと我にかえり、テーブルの上でナイフとフォークを噛み合わせたまま硬直するあたし達。
ウェイトレスのおねーさんは苦りきった口調で、

ウェイトレスチャオ「食事は静かに食べてくださいな。」

噛み合ったフォークの上から、鳥肉がポロリと落ちた。

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クレイティア「それにしても、チャオリンは魔法の覚えが早いな。」

とりあえず食事を終えて、ニンニンの家に帰る途中、クレイティアさんはあたしに言ってきた。

チャオリン「まあ、あたし、以前一緒に旅してたチャオが魔道師だったんで。」
チャイン「以前って、俺達に会うよりも前か?」
チャオリン「そ。だから、ファイアー・ボールとかそこらは使えんのよ。」
クレイティア「なるほど。」

~~~~~~~次の日~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

続く^^

このページについて
掲載号
週刊チャオ第26号
ページ番号
23 / 40
この作品について
タイトル
チャオ‘ズ・ベンチャー
作者
LOCK
初回掲載
2002年7月10日
最終掲載
週刊チャオ第45号
連載期間
約6ヵ月5日