第15話 チャオリンの秘密 (中編)
上の続き
ニンニン「・・・なるほど、そういう事でござったか。いや、せっしゃはてっきり
金でつられたチャオリンがせっしゃをドラゴンのエサにしようとしたのかと。(微笑)」
チャオリン「ぬ・・・・・・・~~~~~~~~~か・・・・く・・・・・・・・」
あたしは苦悶の声を上げた。ここでどつけば間違いなくあたし達は、ドラゴンの『お食事』になるだろう。
くっそ~~、ニンニンめ・・・何か「ふっ」っとか言ってすごい勝ち誇った笑みをして~~~(怒)
ここを出たらぜっっったい つぶす!
ディスケンス「ここです。あとはまっすぐ進むだけなので私はこれで。」
ほどなく歩いたところで、ディスケンスは1つのほら穴で止まり、(もちろんかなりでかい)
あたし達を先へ進むよううながした。
あたし達はその穴の中へ歩き出した。
穴の中は何故かそれほど暗くはなく歩きやすかった。おそらくこれもドラゴン達の魔術なのだろう。
と、外に出たらしい。急に明るくなったその先には・・・。
チャオリン「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ニンニン「? どうしたでござるか?確かにそこにいるドラゴンは他よりかなり大きいし色も違うけど、
そこまで驚かなくてもよいでござろう。」
ニンニンはからからと笑いながら言った。
確かに、そのドラゴンは他のドラゴンより大きい・・・が・・・
チャオリン「いーぃ、ニンニン?こないだ話したホーリードラゴンとダークドラゴン、覚えてる?」
(186ページのチャオ‘ズ・ベンチャー11話参照)
ニンニン「覚えているでござるが、それがなにか?」
チャオリン「たとえば、ホーリードラゴンを『ヒーロー』、ダークドラゴンを『ダーク』と分類すると、
あのドラゴン・・・・・・」
あたしは息をのみ、言った。
チャオリン「・・・・・・ゴールドドラゴンは『ニュートラル』、といったように分類されるのよ!!
すごいわ!すごすぎよ!なんでこんなとこにゴールドドラゴンがぁ!!!???」
先ほどあたしが言った通り、ゴールドドラゴンはホ−リードラゴン、ダークドラゴンに並ぶ伝説のドラゴン種族なのだ。
ちなみにゴールドドラゴンの群れでの№1は、『竜の王(ドラゴンロード)』とも呼ばれている。
あぁ、ありがとう、神様・・・・・・・・・。
ゴールドドラゴン(以下GD)「チャオの娘よ。おまえがチャオリンか?」
チャオリン「!! は、はい。あ、あなたは?」
あたしは思わず敬語になった。当然である、ドラゴン種族を前にすれば、さすがに緊張もする。
GD「わたしの名はクレイティア。ドラゴン種族の長、そしてゴールドドラゴン種族の長なるもの。」
チャオリン「は、はあ・・・」
なんか固そうなドラゴンだな~(汗)
チャオリン「ところで、あたしが何か?」
クレイティア「うむ、単刀直入に言うと、おまえは何者かに狙われている」
チャオリン「あぁ、ダグルチャオとかいう奴のことでしょうか?」
クレイティア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
あ、目が点になってる。
チャオリン「すでに何人かの刺客があたし達のところに来ました。おそらくダグルチャオのさしがねかと・・・。」
クレイティア「う、うむ・・・」
チャオリン「ところで、連中はなぜあたしを?」
クレイティア「そのことなんだが・・・・・・」
クレイティアは、言葉をにごらせた。
チャオリン「? どうかなさいましたか?」
クレイティア「・・・・・・・・・・・・」
―――ふう―――
クレイティアがため息を漏らすのが聞こえた。
クレイティア「はっきり言おう、おまえは、おまえの体には、
かの英雄『赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)』の魂が宿っておる。」
チャオリン「・・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・・・・?」
下に続く