~ミッション9 袋のハリネズミ~つづき。

つづきです。

「ようこそ・・・・」
「お茶のおもてなしはあるの?」
「無いわい・・・・」
「和菓子は?」
「そんなもん、準備しとらん。それより、よくぞここまできたな、ソニック。」
僕らは、ドアのそばに突っ立って、目の前に立つ人を見ていた。
部屋の奥にはテイルスとエミー、コロンが、そして部屋の中央にはエッグマンが(ウエストの無い)腰に手を当ててたっている。
「さぁ、さっさとそのエメラルドをここに持ってくるんじゃ。」
「悪役がすっかり板についてきたな、エッグマン。」
お互いにもんのすごくにやにやしていたが、二人ともお構いなし。
ソニックさんは部屋の中央に立つエッグマンに向かって、僕を連れてゆっくりと歩いていく。
そして、部屋の中央にボクと共にたったとき─なにかが上から何かが落ちてきて、目の前が曇った半透明に─これ、カプセル!?
「なにっ・・・・」
ソニックさんの声が、隣から聞こえた。やっぱり、一緒につかまっちゃったらしい。
「そんな!!」
テイルスさんの声が、カプセルのむこうから、はっきりしない曇った音で聞こえた。
「どうしてニセモノだと分かったんだ!?」
その声に応じるように、ブスッとした顔のダークチャオが、部屋の影から現れ、近くのボタンの並んだテーブルに飛び乗り、一つ、ボタンを押した。
ピコッ、という効果音と共に、天井にぶら下がったモニターがついた(なかなか高性能だった)。
その画面の中には、ソニックさんと、テイルスさんと、ナックルズさんと、コロン、純君、そしてボク。
─<「ニセモノだよ。純度は本物に劣るけど─」>─
カオスエメラルドを手に、みんなに話すテイルスさん。
そして画面の外のテイルスさんは、悲しいような、困ったような、驚いたような、なんともいえない表情を浮かべている。
「そ・・・そんな・・・見られていただなんて・・・」
コロンががっくりと肩を落とし、短い足のひざをついた。
「それじゃ、さらばだ─」
エッグマンが、さっきダークチャオが飛び乗ったテーブルの、赤い大きなボタンを押した。にたにたの笑みをうかべて。
「我が永遠のライバル、ソニック・ザ・ヘッジホッグ─」

ボクのHPで小説講座始めました。
まだ基本編だけですが・・・
とくに「上手くさせる」のと「面白くさせる」のと「読者をひきつける」の点を大切にしてつくっていきたいです。
まぁ、基本編は「上手くさせる」のだけになりますが・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第123号
ページ番号
17 / 24
この作品について
タイトル
チャオサイドストーリーinSA2B
作者
ぺっく・ぴーす
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第130号
連載期間
約5ヵ月11日