~ミッション3 脱獄とリストラ~ つづき。

チャオサイドストーリーinSA2B 裏のお話 ~ミッション3 脱獄とリストラ~
つづき


ソニックさんの独房の前で、ボクはじっとソニックさんの様子を見ていた。
別に、ソニックさんは脱走しようとしている様子もないし、何か考え事をしているわけでもなさそうだ。
ただ愚痴をぶつぶつ言っているだけだった。
ときどきボクのほうを腕組しながら見て、「お前もチャオのクセに固いやつだなぁ~」とか、「ヘリであったときよりはまともに見えるがやっぱりお前はお前だな」とか言ったりしていたが、それ以外べつにボクのことは気に留めていないようだった。
しばらくたって、もうお昼になったのでもっていたチャオの実でも食べようかと思ったとき、天井からピンクの何かが降りてきた─エミーさんだ。
「エ、エミー!?」
「へへっ、テイルスにつれてきてもらっちゃった☆」
ボクが通信機でこのことをプリズンアイランドの本部に報告しようと通信機をカバンの中から取り出したとき、エミーさんの手にあるものを見た─あれは─一体ドコで手に入れたのだろうか─ココの部屋のキー!?
「あ!エミーさん!そのキーを返し─」
ボクがそういいかけたとき、エミーさんは、
「なによ!うるさいわねぇ~~!!(ギロリっ)」
とイライラした口調でいって、どこからともなくエミーさん愛用のピコハンをとりだし、ボクに向かって思いっきり振り下ろした─

その後、トルネードに乗って脱獄したソニック御一行の姿を確認したのこと・・・

ボクは目を覚ました。
どうやらあそこでそのまま気絶してしまったらしい。そこはGUNのチャオ用の保健室のベットの上だった。
ピコハンで殴られた部分がまだ鈍く傷んでいたような気もしたが、視界もはっきりしてきたし、まあ大丈夫だった。
「どうやら目が覚めたらしいな。」
チャオの司令官はボクが起き上がったので目が覚めたと気づいたらしい。そういってこっちへ寄ってきた。
コロンも一緒だった。
「えっとなぁ・・・お前がやられたのはしかたない。エミーのハンマーはたしかに強力だ。だが─今回の失態は大きい。」
司令官は一息ついて言葉を続けた。
「私だったらこのことは許す。だが私よりさらに上層部のいわゆるお偉いさんの決定だ。仕方ない─君を、クビにしろとの命令がでた。」
「・・・・・・マジっすか・・・?」
「マジよ。そんなんなら私もGUNやめるって言ったんだけどチャオ課は人材不足だし最近私の成績も上がってきているらしいから・・・」
コロンもベットの柵にするりと飛びついて言った。
「じゃ、ボク、荷物まとめたらここを出ます・・・」
ボクは、ベットから飛び降りて、ドアへと向かった。
そして部屋から出る際にもう一度振り返って、気になっていたことを一つ聞いた。
「あのぉ・・・チャオって退職金とかもらえるんですか?」
「・・・・・それはもらえんだろ・・・・・」

つづく・・・・んだ。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第109号
ページ番号
5 / 24
この作品について
タイトル
チャオサイドストーリーinSA2B
作者
ぺっく・ぴーす
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
週刊チャオ第130号
連載期間
約5ヵ月11日