第1章 28、B・Rのボス
メイコの家にチャロとホタルとアルティメットとカロンとロンが来ていた。
メイコのPCに皆、視線を向けている。
フスマには数え切れないほどの研究品が積み重ねられている。
ロン 「・・・・・・あのうさぎは何だ?」
真ん中に置いてあるちゃぶ台に、兎の人形が置かれていた。
視線が合った。
人形 「ムイーッ」
ロン 「兎が鳴いたぞ、兎が!」
メイコ 「それは枕だ。名前はムイムイ。目が合うと鳴く。
最高の寝心地を取り揃えた枕だ。生き物ではないぞ。心は入れたが」
その人形をロンは不安げに見ていると、カロンはちゃぶ台の上に綺麗な藤色の水晶があった。
カロン (綺麗な玉だな・・・)
カロンがその珠に触れようとした。
しかし、机の角に足をぶつけ、珠は落ちかけた。
カロン 「やべっ・・・」
珠が落ちた時、カロンがその珠をキャッチしたが・・・
ぶわああぁぁぁぁんんん・・・。
水晶は紫色の光を放ち、カロンを包んだ。
しゅううぅぅぅぅぅ・・・。
ロン 「ん?カロンが居ないぞ?」
『此処だー!』
ホタル 「なんか今、聞こえたましたけど・・・。ん?綺麗な水晶」
ホタルがその水晶を拾い上げると、中にカロンがいた。
チャロ 「・・・一体どういう事だ」
メイコ 「あ、試作品に吸収されたな。それは姿や物を隠す時に使うものだ。まだ戻し方があいまいでな・・・」
カロンはショックを受けた。そしてトラウマモードに・・・。
アルティメット 「解」
アルティメットがその水晶を受け取り、唱えると、カロンは出てきた。
カロン 「ブツブツブツブツ・・・・・あ、出れた。サンキュー、アルティメット」
アルティメット 「どういたしまして♪」
メイコのPCから突然音が鳴り始めた。
高速でキーを押した。
ロン 「どうした?」
メイコ 「・・・・・B・R、本部からメールが・・・・」
皆 「!」
ENTERキーを押すと、内容が書かれていた。
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ICP諸君、いつも世話になってるな。
悪いが、君達の部下、3匹は貰う。あと、マスターウィナーズに出ている幼き戦士もだ。
阻止したくば、E・Cに来い。
A,Bが待っている。
スネーク
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・・・・・・・・
メイコ 「裏闘技場の子供と言えば、バキ、バンタン、カイオウ、ウォッチ、トルだ。
恐らく、5匹とも手紙の内容に当てはまるだろう」
カロン 「とりあえず行くか?E・Cに」
暫しの沈黙・・・
ロンが頷いた。
ロン 「今回は俺も行く。本部は、メイコ、任せた。
早速、E・Cに繋いでくれ」
メイコ 「了解」
メイコはもう繋いでいたようだ。
扉にメイコを除く5匹は消えていった・・・。
E・Cには、DRZとDRNのCHAOがいた。
A DRZ 「僕の名前はA。そこの無口の者はB。貴方方の誘導を命じられた者共です。
本部はこちらです」
B DRN 「・・・・・・・・・・・キエルゼ・・・。ソコノヒーカ・・・」
ボソッとBが言った。
チャロはあまり気にしず、AとBの後を着いていった。
ロン (気を抜くなよ・・・)
A 「この扉です」
AはE・Cのプールに続く、扉の前で止まった。
B 「・・・・・・ヒキカエスナライマノウチ・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒーカキエル・・・・・」
またBがつぶやいた。
チャロ (どういう事だ?)
扉の向こうには、神殿のような廊下が続いていた。
天井には、細かい彫刻がほどこされ、柱は白く、そして太い。
アルティメットが少しよろめいた。
アルティメット 「・・・・・・・ッ」
ホタル 「大丈夫?」
頭痛がしたようだ。
A、Bは歩いて行く。
皆はそれに就いていく。
カロン 「それにしてもすげぇ長ぇ廊下だな」
さっきアルティメットがよろめいたのは、どす黒い闇の気が漂っていたからだ。
廊下は大体1キロは歩いた所で、大きな扉が現れた。
A・B 「ICPをお連れしました」
扉は反応するように開いた。
A・Bはその場から消えた。
扉の中に最後にチャロが入ろうとした時、
『ヒーカ・・・・・・お前は・・・・・記憶・・・・・・・消される・・・・・』
Bの声がした。
声はチャロだけに聞こえたらしく、皆は中に入っていた。
チャロも遅れて中に入った。
中はガラス張りの壁があり、そこに玉座があった。
それ以外は特に何もない。
扉が音を立てて閉まる。
アルティメット 「・・・?
チャロさん、どうしたんですか?」
チャロは頭を抱えていた。
ホタル 「チャロさん?」
チャロ 「・・・・・なんでもない」
チャロは頭を抱えるのを止めた。
待つ事1分・・・
玉座に何者かが現れた。
ロン 「貴様が・・・・メデューサ!」
続く