第1章 20、ボスとチャロ3
チャロの兄達はチャロとディオニュソスの戦いを観戦し、楽しんでいた。
いや、次男以外は楽しんでいた。
クロノスは少し観戦した後、その場を気づかれないように立ち去った。
ロン 「クロノス・・・?」
ロンは静かに後を追った。
一方チャロは、
長期戦のため、流石のチャロも息切れし始めた。
チャロ 「はぁ・・・はぁ・・・・・・そろそろ決めるか」
ディオニュソス 「はあはあはあはあ・・・・・1発勝負だ!」
高速で打ち合うのをやめ、一定の距離をとって剣を構えた。
そして
両者 「いざ!」
この言葉と共に、轟音が鳴り響いた。
剣がぶつかり合う音ではないような、すごい音だった。
ロンはその頃、
次男、クロノスの後を追っていたロンはある事に気づく。
ロン (クロノスの眼・・・、いつものとぼけた眼ではなかった。まるで狼のような、鋭い眼差し・・・)
次男、クロノスは腹が立つほどゆっくり喋る。
城の出入り口まで行くと、クロノスは扉を開けた。
ロン (!)
扉の向こうには、B・Rのボスと縞馬の姿があった。
クロノス 「スネーク様、縞馬様、よくいらっしゃいました」
スネーク 「例の双子のCHAOは?」
スネークというCHAOは頭から無数の蛇が生えていた。
そして、死の仮面と恐れられている、血のように赤い仮面をつけていた。
その容姿から見て、ゴルゴン3兄弟のメデューサに似ていた。
そして縞馬というCHAOは包帯を体全身に巻いていた。所々に、包帯の間から、黒い肌が見える。
頭には、縞馬の鬣と耳、尻尾もついていた。
そして何より・・・カイオウの父と同じく、瞳が無く、白めで釣り目だった。
縞馬→ゼブラ 「そうだ、あのタイフーンの居場所が示されている、チャロとロンの男女双生児だ」
ロン (俺とチャロの事か・・・?)
スネーク→メデューサ 「そうよ、もう親切にこの様子見ているらしいけど」
クロノスは不気味に笑い、ロンの方を見た。
クロノス 「出て来い、ロン。2人がお呼びだ」
ロンは危険を察知し、その場から逃げた。
ロン (まさか、クロノスが・・・B・Rの側近だったなんて!それにあいつ、影で俺達の事、教えやがったんだな!)
クロノス 「おっと、ロン。兄の命令に背く気か?」
クロノスは後ろを向いて走っていたロンの前に立っていた。
そのためロンはぶつかった。
ロン 「どういう事だ、クロノス!お前がB・Rの側近だなんて!」
メデューサ 「その坊やは、判断力がすごいわねぇ。
私、そういう子好きだわ」
メデューサは舌を出した。
下は、蛇のように長く、青紫だった。
ロンはそんな事は気にせず、クロノスと睨み合っている。
クロノス 「いつもとぼけた真似をしていたのは俺がB・Rのエリート部隊隊長と共に、側近である事を隠すため!」
ロン 「しかしクロノス、B・Rなどの悪とは繋げてはいけない。という法則を忘れたのか!」
クロノスはさっきより大きく、不気味に笑い言った。
クロノス 「あぁ、知ってるさ」
ロン 「では、なぜ!」
クロノス 「いちいち法則に従ってられるか!
今の時代は・・・・
B・Rこそ真実!」
元のクロノスの姿はどこにも無い。
ただ前にはB・R側近の兄、クロノスがいた。
ロン 「そこまで落ちたか・・・・。
クロノス!」
ゼブラ 「そこまででいいか?坊や」
兄との口論に夢中になっていたロンは後ろの2人の存在に全く気が付かなかった。
ロン 「・・・俺をどうするつもりだ?」
メデューサ 「殺しはしないわ。ただ、大人しく、背中に隠している地図を見せてくれればいい。
そうしたらうーんと可愛がってあげるわ」
ロンは3人に囲まれ、焦っていた。
ロン 「それは駄目だ!」
ロンはジャンプして、その場を回避した。
そのまま走り去った。
3人はなぜかロンを追わなかった。
その頃チャロ&ディオニュソス―
両者はしばらく経っていたが、ディオニュソスがゆっくり倒れた。
執事 「この勝負、チャロ様の勝ちーーー!」
質氏がそう継げた後、チャロも倒れた。
ディオニュソスの敗北によって、残った王子達は敵わないと分かり、国に戻っていった。
オイノネ 「チャロ、大丈夫ですか、チャロ!」
医療室でチャロは眼が覚めた。
チャロ 「えぇ・・・、大丈夫です。母上」
オイノネは胸を撫で下ろした。
ロン 「安心している所、すまないが母上」
オイノネ 「何ですか?ロン」
ロンはさっきあった事をオイノネとチャロに話した。
オイノネはショックで泣き出した。
チャロはベッドから降りた。
チャロ 「ロン、今すぐ行こう。兄、クロノスを連れ戻しに」
ロン 「修業も重ねてな」
2人は武具と地図、食量、薬草、金、本・・・etcなどを持って、オイノネにも告げず、旅に出た。
手紙1枚を残して。
世界中で修業している時、ICPに会った。
森で修業していたときだ。
修業場を教えてくれた
続く