第1章 41、トルに取り付く神の過去

 月U曰
やみ   やみ   やみ   やみ
やみ   を   だれ  かよこせ   
から だが   ぞうおを まってい る

神は何十年もの間、憎悪を吸い取ってきた故に、もはや気を狂わせていた・・・。
神は、世界に願っていることが実現すると生命力をのばせる。
神は世界の平和を願っていた。
憎悪を吸い取ることで神の願い通り平和が保たれ、神は生命力を伸ばした。
憎悪を吸い取り、平和を持続させ、生命力を伸ばす。
この行為がいつの間にか狂い・・・
憎悪を吸い取る=生命力を伸ばす
神はこの狂気の図式をたててしまった。
神は憎悪を吸い取らないと、平和が乱れてしまう恐怖に襲われる。
毎日神はあさるように世界から憎悪を吸い取り続けた。
だが、人々の『殺意』『恨み』が詰まった憎悪を日々吸い続ければどうなるだろう。
いくら神でも、憎悪に体を埋め尽くされれば、おかしくなってしまうのである。
彼の平和を願い、悪を生み出さないとして行ってきた行為・・・。
それが、世界最悪の存在を生み出すことになるとは・・・。

神「今日も・・・憎悪をすいとらなければなァ・・・っっひゃひゃはは・・・

   これも、平和のためだ・・・ハハハ・・・ハッヒャハハ・・・」

  神「ック・・・最近、とんと憎悪の数が減ってきた・・・。国王が良い国創りをするから・・・住人は憎悪が生まれにくいのか・・・」
ふざけるな・・・憎悪・・・憎悪を吸い取らなければ・・・
死ぬ・・・このオレ様が・・・死ぬ・・・・ッ!!
どうすれば・・・どうすれば憎悪が手に入る・・・
ッ・・・・・・
そうか・・・・・・・
住人を・・・・・殺せば・・・・・・
そして、オレ様がその犯人だと住人が知れば・・・・・・
住人はオレ様に対して憎悪を生み出す・・・・・
これだ・・・・
フク・・・
神「ヒャアアアハハハハハアハアアハッハッハッハ!!!!」
ザグッ・・・
神はその日から毎日人を殺し始めた・・・
そして、神は人々の目の前に姿を現す。
神「ハッハッハッハ!!!人形にしてやる!!私の行き場の無い
   憎悪は、皆人形に閉じこめるんだ!!さぁ、貴様も人形になれ!!トラメ!」
トラメ 「・・・あなたが、カイブツか・・・何が人形だ、お前、何者だ!」
神「オレ様・・・オレ様は神だ・・・ヒャハハハハッ!!」
トラメ「神?ふざけるな、お前は神なんかじゃない・・・
      人を人形に変えるなんて、くぐつ師のつもりか?」
神「くぐつ師・・・か・・・・・・」
トラメ 「本当のことを言え、名前を!」
神「名前・・・・・・・」
神に名前など無いが・・・・付けられたからには・・・
神「オレ様は・・・・・パペットマスター!!!」
トラメ「パペットマスター?・・・聞いたことない・・・」
神→パペットマスター「そうだろうなァ・・・たった今付けられた名前だからなァ・・・ッフクク!」
トラメ 「まあいい、お前が平和を乱した犯人なら、この俺が倒してみせる!!」
パペットマスター「おまえ達の平和はオレ様が保証してやるよォ。
          人形になっちまえば人を殺すこともできないだろ?ハヒャハハ!!」
神、パペットマスターはトラメを人形に変えた。
神は人々を人形にし、やがて、住民がいなくなった。
憎悪を求める神は、自分の世界を捨て、ある世界に行った。
地球だ。
パペットマスター 「紅と蒼が融合した者の体を乗っ取っちまおう。強く、憎悪が多い体をなぁ・・・・。
           ハヒャハハハハハハァ!」
それから地球にはアメジストチャオ無差別大量虐殺事件が怒起るようになった。
そして・・・・神はある子供のCHAOの体を乗っ取った。
トル・シルバース、ICPゴールドポリスのホタルの弟だ。
彼はわずか1歳でP・M(パペット・マスターの略)に応戦したらしい。
その力、我がB・Rにも欲しい。
我々はそのCHAOの事を調べ上げた、生年月日、趣味、家族構成・・・・etcを。
まだ調べてない物がある。
彼の本当の力だ。
2007年8月1日―
我々は彼の誘拐を実行する。

トル 「・・・・・・・・本当は優しい神様だったんダナ・・・。
     パペットマスターって・・・」

一緒に内容を見ていた、カイオウ、ホタル、バキ、リュウケイは納得した。

ホタル 「・・・・・ちょっと待って・・・!2007年、8月1日って・・・・・」

『今日だ』

外から声がした。

トルは窓の下で本を読んでいた。

窓に一瞬、何かの影がうつった。

タナトス 「トルさん、壁から離れてください!」

トル 「え・・・う、うん!」

トルが壁から離れようとした瞬間、

『遅い』

また外から声がし、壁が破られた!

トル 「うゎ・・・・・!?」

??? 「ふーん、こいつがトルか。
      ちっさいなぁ・・・」

タナトス 「お、お前・・・・。ヒュプノス!」

そのCHAOはタナトスと同じように頬に蒼い十字架と、額に蒼い大きな星がついていた。後ろに生えている蒼い、大きな天使の羽も・・・。

ヒュプノス 「正解だ、兄貴、トル君は貰っていくぜ。奴の命令でな」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第280号
ページ番号
44 / 57
この作品について
タイトル
CHAO 戦闘記
作者
カオスソーサラ(メガライア)
初回掲載
週刊チャオ第271号
最終掲載
週刊チャオ第287号
連載期間
約3ヵ月23日