~宇宙の神秘編・戦いの果てに(前編)~ ページ4
「くらえッ!」
宇宙人はチャクラバの、わずかに開いた両腕の隙間に狙いを定め、右腕を可能な限りの力で押し出す。チャクラバは再び両腕を閉じる。
慌てて作られた急造のガードはもろく、チャクラバの両腕は宇宙人のパンチによって弾かれた。
「しまッ…!」
がら空きになったチャクラバの体に、宇宙人のミドルキックが入り、チャクラバの体は吹っ飛ばされた。
「そこまで!勝者宇宙人!」
超級第三試合が終わった。チャクラバの敗北が決定した瞬間だった。
「チャクラバ!」
畳から十メートル程吹き飛んだチャクラバに、チャノキとマスチャツが駆け寄る。
「チャクラバ!大丈夫か!?」
「う…。…チャノキさん。はい、大丈夫ですよ」
チャクラバは仰向けに、天を仰ぎながらそういった。
「チャクラバ…。残念だったな」
「マスチャツさん…。そうですね、私の力不足でした」
「いや、おまえはよくやった。まだまだ、我らの知らない世界があったということだ」
「そうですね…。チャノキさん。次はチャノキさんの試合ですね。…頑張ってください」
「…おう!」
チャノキは立ち上がり、後ろを振り向き宇宙人をにらみつける。
「…次は俺が相手だ。覚悟はいいな?」
「その言葉、とっくりそのまま明け渡す(?)」 次回へ続く。多分。