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ピンクの言葉ではっと我にかえる二人。いつのまにか池ゾーンまで来ていたらしい。
池。何の変哲も無い池である。ブルーはいつもどおり華麗なクロールで泳いでいこうと思ったが、断念した。
ピラニアの背中がちらほらと見えるからだ。

「おぉう!こんなところにもピラニアが大量発生しているではないか!コレでは先に進めないぞ!どうする皆の衆!?」
「うーん……泳いでいくわけにもいかないですし…。仕方ありません、ココは……」

ブルーが提案しようと思ったその時、後ろから緑色の物体が猛烈な速度で走ってきた。グリーンだった。

「おぉう!グリーン隊員ではないかぁ!いやミラクル、ミラクルアゲイン、イッツァメイクミラクルだよグリーン隊員!」
「黙れーッ!キサマこのオレに何の恨みがある!?言えッ!吐けッ!その前に殴らせろッ!」

言うが早いや、グリーンはレッドに殴りかかる。右手を振りかぶりレッドに向かって一直線。
向かってきたグリーンをレッドは流麗な動きでグリーンから見て右側にかわす。
グリーンはそのまま勢いあまって池にドッボーン。三秒後にはグリーンの悲鳴が響き渡った。

「今だ!ピラニアがグリーン隊員に夢中になっている隙に我らは池を渡ろうぞ!」
「初めて貴方の犠牲が役に立ちましたよグリーン。……飛んで行けばよかったんですけど」
「可哀相な方」

レッドたちは無事対岸に着いた。

「おぉグリーン隊員よ!君の犠牲は決して無駄にしない!我らは必ずやゴールにたどり着いて見せようぞ!」
「白々しい。早く行きますよ」
「あの方は一体何しに出てきたのかしら」

洞窟に入るとそこには派手な仕掛けが。ココもお馴染みの風景である。
モニターに表示された木の実を、床にばら撒かれた多種類の木の実の中から探し出して持っていかなければならない。
よく見ればすぐにわかるはずなののだが、それでも間違えてしまったお馬鹿さーんなチャオには正義の鉄槌を下すべくオモチャオ自ら天井からダイブしてくるのだ。
しかし、そのオモチャオがダイヤモンドコースから消えてしまっている。夜逃げでも家出でも遭難でもない。誘拐だ。

「(そして犯人は恐らくリーダー……)」

ブルーがそんなことをぼんやり考えていると

「さぁここにも罠が隠されているぞ!気をつけろ皆の衆!」
「(さて、ココには一体何が……)」

ブルーは天井を見上げてみるが、そこには何も無い。通常なら、間違えると天井が開いてそこからオモチャオがその身を投げ出してくるのだが。

「くだらない。早くゴールしてこんなくだらない遊びはさっさと終わらせましょう」

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掲載号
週刊チャオ第86号
ページ番号
5 / 7
この作品について
タイトル
チビッコ戦隊チャオレンジャー!~ダイヤモンドコース激闘編~
作者
宏(hiro改,ヒロアキ)
初回掲載
週刊チャオ第86号