第二章 九話 「闘技場」

「な、なんだって!?」

パワンは驚いた。それも、今までにないほど。レクス達も、同じ気持ち
だった。その考え方は違ったが・・・その時のレクス達の会話はという
と・・・

「不、不戦勝!?」

と、レクスはとてもおどろいた。今まで大会には多く出てきたが、こん
な事は一回もなかったからである。

「いいじゃん。別に」

とウキワン

「何故チャオ?」

と、トビワンは?をだして、ウキワンに言い返した。

「その分、体力も使わなくていいし。それにしても、ラッキーよね。私
達。だって闘技場も、ちょうど大会が始まる頃に来たし」

ウキワンも、トビワンに言い返す。ちょうどトビワンと同じような様子
で。


「何故!?」

ふと気がつくと、パワンが納得している様子は無く、必死に訳を聞き出
そうとしていた。

審判は、そんなパワンにとうとう折れて、訳を声を小さくして、話し始
める。

「実は、あなたの対戦相手は、行方不明になったんですよ。たぶん、戦
うのがいやで、逃げ出したんだと思いますが。ですが、いったい何のた
めにエントリーしたのかは分かりません。それと、この話は他言無用で
すよ。」審判は念を押しながら言う。

「行方不明・・・」

数分後

「少し、外に行って、風に当たってくるよ。」

これはパワンだ。もちろん風に何か当たりに行くわけではない。

レクス達は、控え室に戻っていた。結局、試合はパワンの不戦勝で終わ
ってしまった。

「うん分かった」

そうレクスが言うと、パワンはさくさくと歩いて出ていった。

「おっと、そろそろ次の試合が始まるみたいだぞ。」

ズークはそう言って、トーナメント表を見に行った。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第147号
ページ番号
61 / 73
この作品について
タイトル
CHAO  OF  STORY
作者
ポトッチ(ぽと)
初回掲載
週刊チャオ第131号
最終掲載
週刊チャオ第152号
連載期間
約5ヵ月11日