第二章 五話 「闘技場」
控え室は、エントリー会場と同じ作りになっていて、床は大理石だった。中はとても広く、いろんな種類のイスやベンチが並んでいる。部屋の中には、たくさんの人がいた。レクス達の入ったときには、余りたくさんいなかったのだが、正午過ぎになると、続々と人が集まってきた。レクス達(マリン&チャドウは除く)は、みんなと話し合っていた。特に何も話すネタはなかったが、何もしていないよりはましだと思い、いろんな事を話していた。と、そこへ制服を着た係員が、入ってきた。
係員=N・N
そして、さくさくと、ルールの説明を始めた。
「まず、勝敗ですが、審判が戦闘不能と判断したときと場外へ出たとき、その時点で負けになります。武器等は、何を使用してもかまいません。ただし、安全の保証はしかねませんので、そこの所はよろしくお願いします。その次のルール、戦いは、一対一で行います。そして、トーナメント形式で行うので、後でこの表を見て置いてください。時間になったらお伝えするので、大丈夫かと思いますが。」
「ルールは以上です。何か質問等はありますか?」
と、そこにいるチャオ達に問いかける。だが、みんなからの返事はなかった。そうして、係員は戻っていった。係員が戻るのを見届けると、さっそくレクス達は、係員が指さした表の方へと、歩いていった。表を見ると、一回戦にはレクスが出て、パワードと言うチャオと対戦することが分かった。
「一回目からお前だとよ」
ズークは、レクスに向かってきっぱりと言った。
「そうだね。何か緊張するなー」
そう答えたレクスの目は、ときめきに満ちていた。
(一体、どんな奴なんだろ、パワードって)