第一章 三四話 「戦いは、これからだ!!」
パワンの攻撃で、砂ぼこりがパワンとダークチャオを包んでいる。と、
そこからパワンが、ジャンプしてレクスの隣りに手をついて着地した。
パワンは、勝利を確信したような笑顔を浮かべていた。そして、砂ぼこ
りが晴れると、そこにはパワンの攻撃の反動で裂けた地面、そして、そ
の地面の破片をかぶってたおれている、ダークチャオの姿があった。
「少し時間を使い過ぎちゃった。でも、これで終わったみたいだね」
パワンは、ダークチャオからみんなに向きを変える。
「そうチャオね」
トビワンは言う。この後、奴の本当の力、そしてレクスの秘められた力
を知った。と言うより思い知らされたのだった。
「まだ・・・終わりじゃない」
チャドウは言った。いつもと同じように低い声で
「えっ」
レクスは?をだす。と、そこに、ガラッ と言う音が聞こえた。何か物
が動く音だ。みんなはダークチャオの方へ視線を移した。ダークチャオ
は立っていた。深い傷を負いながらも、しっかりと立ち上がっていた。
「よくもやってくれたね・・・!」
ダークチャオの周りを、強い力が包んだ。そして、その強い力は、まゆ
となった。
「一体何をするきチャオ」
トビワンは、ダークチャオを完全に目を奪われている。
「これでどうだ!!」
チャドウが手裏剣を投げ、ズークは矢を放つ。だが、それは、まゆには
ね返された。全く効いていないようだ。そのうちにまゆは薄くなり、完
全にまゆが晴れた。そこには、今までのダークチャオの姿はなかった。
代わりに、D・Pチャオ(傷は全くない)の姿があった。
「おどろいたかい?これが僕の本当の姿さ。今まで力を抑えてたけど、
今からは本気で行かせてもらうよ。戦いは、これからだ!!」
みんなは、かなりおどろいていた。目を丸くしたり、ぽかんと口を開け
たりしていた。冷静を保っているのは、マリンとチャドウだけだった。
みんなは一斉に正気に戻った。おどろいていても仕方ない。と言わんば
かりだ。
「そっちがその気ならば」
チャドウは言った。みんなはダークチャオだからといって油断していた
ようだ。みんな気を入れ替え、武器を握る手に力を入れた。だが、これ
から、誰も予想できなかった事が起きた。