第一章 三二話 「突然の来客」
かさかさと音を立てた葉の中からは、まず最初に、ポヨが出てきた。次にカオが出て、徐々に姿を現していった。
全体を見ると一見普通のダークチャオだ、だが、恐ろしい力を秘めてい
るようだ。
「何者だ・・・なのれ」
チャドウは、いつものように低い声で言う。だが、いつも冷静沈着なチ
ャドウが、恐ろしそうに、一歩退く。冷や汗までかいている。一体どれ
ほどの力を秘めているのだろう
(チャドウは敵の力に敏感なのだろう。)
レクスはこう思ったが、自分を見ると、すごいふるえている。足も動か
せないほどだ。体だけが、ダークチャオの力に反応しているのだろう。
「久々の敵さんチャオね」
トビワンは、軽く言った
「そうだな~」
パワンもそれに答えるように言う
まず始めに、パワンがダークチャオの元へはしり、殴りかかった。だが
パワンの攻撃は、ダークチャオに片手で、しかも軽々止められた
「何!」
パワンはとてもおどろいている。パワンに少し、隙ができてしまった
ほんの少しだったが、ダークチャオはその隙を逃さなかった。
その隙につけ込んで、思いっきりパワンを蹴り飛ばした。パワンは空中
で体勢を立て直し、地面に手をついた。そのまま蹴りの勢いで地面をて
で削りながら、マリンの家のすぐ近くの木の前でギリギリ止まった。辺
り一面砂ぼこりに囲まれた。
砂ぼこりがはれると、ダークチャオはパワンの後ろで、パワンに殴りか
かっていた。
「一人目♪」
ダークチャオは口ばさんだ
手はもうパワンの頭のすぐ後ろ、というところで、チャドウはダークチ
ャオに向かって手裏剣を投げた。ダークチャオは素早くジャンプし、出
てきた木の前に着地した。
「今のは惜しかったなー」
ダークチャオは悔しそうだ
「もう一度聞く、何者だ」
チャドウは聞く
「言わせてくれなかったじゃないか。僕は・・・