第一章 二九話 「召喚士探し」

「・・・なるほど、それで私の力を借りに来たと、力になりましょう、何か縁があるのかもしれませんし」
白衣を身にまとったH・Sチャオは、確信したようだ。それに加え笑みを浮かべる。
「私は召喚士と言ってもまだ召喚術は使えません。Hチャオにのみ与えられる力、即ち召喚術を発動するには、手間がかかるのです。まずは、精霊を探さなければなりません。精霊と契約という儀式を行うことで、やっと召喚術を使えるようになるのです。それは、たった今の実験で証明されました。この時間差には、何か縁があるのかもしれません。が、まぁそんな話はどうでも良かったですね。」
召喚士は明るく言った。
「とりあえず自己紹介、右側から順番に チャドウ、パワン、ズーク、トビワン、ウキワン、僕はレクス」
レクスは、期待に胸をふくらませた。これで、世界を救うことにやっと一歩近づいたのだ。小さな小さな一歩だけど、それだけでもレクスには勇気が湧いた
「私は、マリン これからよろしくお願いします。それでは準備をしてきますね。」
召喚士、いや、マリンは、奥の扉に入っていった。
背後では、鳥がせわしく鳴いている。さっきよりも大きな声で・・・

このページについて
掲載号
週刊チャオ第143号
ページ番号
44 / 73
この作品について
タイトル
CHAO  OF  STORY
作者
ポトッチ(ぽと)
初回掲載
週刊チャオ第131号
最終掲載
週刊チャオ第152号
連載期間
約5ヵ月11日