第一章 二六話 「召喚士探し」
「奴は、普通のチャオではない」
チャドウが低い声で言う
「え、?どういうこと?」
ウキワンがすかさず質問する
「奴は、完全に闇にとらわれたチャオ、そして、昔の自分の・・・『仲
間』、だ。」
チャドウがそう言うと、少しの間沈黙があり、レクスが切り出した
「完全に闇にとらわれたチャオ?そんなチャオいる分けないよ。元々チ
ャオは、幸福のための存在、完全に闇の力なんか使うことなんか出来な
いよ」
「最初に言っただろ。奴は『普通のチャオではない』と、奴の仲間、ア
クアもだ。奴らは闇の精霊と契約し、闇の力を得て、闇の王となった。
そもそも闇とは、大きく分けて二つある。自分の使用している闇、『闇
CAOS』と、奴らが使う闇、『暗黒」だ。」
「その二つってどう違うの?それにアクアって?」
今度はパワンだ
「『闇CAOS』は、闇の精霊から出る闇という属性のCAOSと一般
的なCAOSが混ざって出来るCAOSだ。それに比べ『暗黒』は、自
分の心を闇に染め、その心からうまれるCAOSを使うものだ。アクアも自分の昔の仲間だ。」
ズークが?をだして質問する
「どの精霊からもそれぞれのCAOSが出るのか?」
「そこまでは、知らな・・・」
チャドウがそう言いかけたとき、ウキワンから返事が返ってきた
「そうよ。でも、精霊から出るだけではないけどね。いろんな物から出
るよ。電気からなら電気のCAOSが、川などの水からは、水のCAO
Sが出るよ。その属性のCAOSを使うことで、その属性の術技を使う
ことが出来るわ。元のCAOSと混ざらないと使えないけど」
「それで、その元になるCAOSが、レクスにしか見えない木から出る
CAOSチャオね?」
今度はトビワンだ
「そう」
「知っている情報はこれだけだ」
「そろそろ出発する?ちょうど話も終わったみたいだし・・・」
レクスがそうきりだした
「そうチャオね。そろそろ・・・本当の目的を果たしに行くチャオ」
トビワンがこう答えた。
「まず召喚士を探すんだよね?」