~景色~
私達は多くの景色を見てきた
チャオと共に多くの景色を見てきた
晴れた天気の時
チャオはいつも楽しそうに外で走り回っていた
曇った天気の時
チャオはポヨがぐるぐる巻きになって、ちょっと気分が悪い事が多かった
雨の天気の時
チャオは雨が地面に落ちる音を楽しんでいた
朝日を見ては、眠そうな顔をしていた
夕日が見える頃は、遊びつかれて寝ていた事も多かった
夜空を見た時、目をきらきらと輝かせて星空と月を見上げていた
海を見た時、最初は波を怖がっていたけど慣れてきて楽しそうに遊んでいた
森に行った時は、ゆったりとしていた
元はチャオの森に住んでいるのだから、落ち着いたのかもしれない
雪が降った時は、雪だるまを作ったりして遊んだ事を覚えている
景色を見るたびにチャオはいろんな反応をしていた
それを見て私は楽しんでいた
私のチャオはそろそろ6歳になる
もし転生した時は、私と一緒に見た景色を覚えているのだろうか?
ただ一つ分かる事は
このチャオと見た景色は、幻想でもない事実なのだという事だ
これからも、私と一緒にいろんな景色を見ていきたい
今の私の願いはそれだけであった
チャオは幸せを求める
私達はチャオに幸せを与える
だが本当に幸せになれたのは私達
私達が幸せでないと、チャオもまた幸せではない
チャオが死に逝く時は悲しくて死んで
それを知った私達も悲しいのだから