第4話「恐怖!鬼神三人衆」

~あらすじ~
見た目はヒーロー、中身は極悪。
そんな青いチャオのブルーは、
チャオコロシアムでの初試合に勝利し、
見事次の試合へと勝ち進んだ。



待合室のモニターを見つめる三人のチャオ。
一人目はドラゴンの角がついた赤いオニチャオ、
二人目はフェニックスの羽が生えた青いオニチャオ、
三人目はユニコーンの角を持った黄色いオニチャオだった。

「殺して勝つ…か。あいつ、この鬼神(オニ)三人衆を殺せるとでも思っているのか?」

赤いオニチャオがつぶやく。

「兄貴、あんな殺人鬼気取りに俺らが負けるわけないっスよ!」

赤いオニチャオの後ろにいた青いオニチャオが言う。
と同時に、黄色いオニチャオが暴れ出した。

「ウガー!」

「……おいおい、アイツまた暴れてるぞ」

黄色いオニチャオはなぜか言葉を話すことができず、
「ウガー」としか喋ることができないのだ。
赤いオニチャオが黄色いオニチャオを止めに行くと、
黄色いオニチャオは走って逃げていってしまった。

「…………」

二人のオニチャオは唖然とする。

「おい、ボーッとしてる暇があったら雷鬼を追いかけろよ!」

「あ、ハイっ!」

どうやら黄色いオニチャオの名は雷鬼というようだ。
二人のオニチャオは、雷鬼を追いかけ待合室を出ていった。

その頃ブルーは、待合室の中で、
ムチの右腕を使ってセンベイを引っぱたいていた。

「お前はちっとも役に立たねえ…。役に立つとすればせめて盾ぐらいだな」

「盾?酷いよ、ブルー君……ボク痛かったんだよ?」

仲間を盾にしてでも勝つ冷酷非道なブルーに、
センベイは泣きながら訴える。
しかし、ブルーにその言葉が届くことはなかった。

「お前のように役に立たない奴にはお仕置きが必要だな。俺様がじっくり再教育してやるから覚悟しろ」

「そ、そんな…ブルー君、ボク達友達でしょ?ならそんな事…」

ブルーは鞭の右手を振るい、センベイを叩き付ける。

「痛っ!」

「俺様はお前の友達になんかなった覚えはない。最初からお前を利用してやろうと思ってたのさ。ハハハハ…」

ブルーは、センベイと仲間になり
うまく利用しようと考えていたのだ。

「……おっと、そろそろ試合だな。行くぞ、俺様の忠実な下僕よ…クックックッ」

そう言って、
ブルーは嫌がるセンベイを引きずりながら待合室から出ていった。


「さあ始まりました!チャオ・グランドスラム、Aブロック予選第二試合!今回は、『東の極悪チャオ』ブルー選手と、『鋼鉄の鬼たち』鬼神三人衆だァーッ!!」

ブルーがセンベイを引きずりながら、
コロシアムのリングへと上がってくる。
鬼神三人衆もまた、
一人一人違うポーズをとりながらリングに上がってきた。

「お前らか…鬼神三人衆ってのは」

「ああ…。どうやら貴様がチャデスを殺したようだな。だが…俺達はどうかな?」

「ルールは無用!武器や飛び道具の使用、場外でのバトルや相手殺しもなんでもあり!それでは、Aブロック第二試合、スタート!」

コロシアム中に、試合開始のゴングが鳴り響く。
ブルーは両腕を剣に変え、鬼神三人衆に向かっていく。
しかし、赤いオニチャオはそれに動じず、黙ってリングに立っている。
そしてブルーが近づいてきた、その時だった。

「行くぞ、氷鬼、雷鬼!」

「炎鬼の兄貴、もしかしてアレっスか!?」

「ウガーッ!」

鬼神三人衆が入場時と同じポーズをとると、
三人の体に光が集まってきた。

「必殺…三鬼融合(トライユニゾン)!」

炎鬼がそう叫ぶと、
光に包まれた鬼神三人衆が合体し、
巨大なドラゴンの姿となった。

「な…何だあのドラゴンは!」

「聞いて驚け…。これぞ我ら鬼神三人衆の秘奥義、三鬼融合だ!」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第181号
ページ番号
4 / 8
この作品について
タイトル
CHAO FIGHT STORY
作者
あらら(ボロット)
初回掲載
週刊チャオ第174号
最終掲載
週刊チャオ第187号
連載期間
約3ヵ月2日