第2話「チャオコロシアムへ」

青いヒーローチャオのブルーと、
心優しいテイルスチャオ・センベイは、
おでかけマシーンを抜け、チャオコロシアムへ辿り着いた。

「ここがチャオコロシアムか…。」

チャオコロシアムは、煉瓦でできた巨大闘技場。
この円形のフィールドの中で、チャオ達の熱き戦いが繰り広げられるのだ。

「ねえブルー君、あっちにいっぱいチャオが集まってるよ」

センベイが指した方向には、たくさんのチャオ達が集まっていた。
武器を持ったもの、鎧を着込んだもの、鉢巻を巻いたものなど様々だ。

「よし、行ってみるか」

ブルーは、センベイが指した場所へ向かった。
そこには「エントリーはこちら」と書かれた看板が立っていた。
どうやら、ここがエントリー窓口のようだ。
ブルーは定員オーバーになる前にエントリーしようと、チャオ達の列に割り込んだ。
極悪チャオはとことん卑怯なのだ。

「俺様はチャオ・グランドスラムにエントリーしたいんだ。エントリーするにはどうすればいい?」

後ろから聞こえてくる罵声を全く気にせず、ブルーは窓口にいるチャオに質問した。

「あ、あの、お客様、失礼ですが、割り込みはやめていただけませんでしょうか……」

窓口のチャオがそう言うと、ブルーは右腕をナイフに変え窓口のチャオの喉に突き付けた。
窓口のチャオは怯えて震え出す。

「俺様に口出しするんじゃねえ。死にたくなかったらとっととエントリーの仕方を教えるんだな。」

「こ、こちらの用紙に、エントリーする方のお名前を書いていただければ結構です、ハイ…」

ブルーは、窓口のチャオが示した用紙に自分とセンベイの名を書いた。

「に、二名様で、よ、よろしいでしょうか…」

「そんな事、聞かなくてもわかるだろうが。」

「は、はいぃぃ!」

エントリー手続きを終えたブルーは、センベイのところに戻った。

「ブルー君、エントリーできた?」

「ああ。お前の分も書いといたぞ」

「ええっ!?」

ブルーの言葉に驚くセンベイ。

「当たり前だろ。なら何のために来たんだよ」

「何のためにって、僕はただブルー君の活躍を見に…」

センベイがそう言った瞬間、
ブルーは右腕をバットのような形に変え、センベイを弾き飛ばした。

「痛っ!」

センベイは、バットの右腕で打たれた場所をさすっている。

「馬鹿野郎!チャオバトルってのはな、見てるだけじゃつまんねえんだよ!チャオバトルにはな、実際に戦わないと味わえない楽しみがあるんだ!」

「戦わないと味わえない楽しみ、かぁ…」

「とにかく、お前も出場するんだ!いいな!」

「……うん」

こうして、
大会にエントリーすることになったブルーとセンベイ。
二人の相手は一体!?

このページについて
掲載号
週刊チャオ第175号
ページ番号
2 / 8
この作品について
タイトル
CHAO FIGHT STORY
作者
あらら(ボロット)
初回掲載
週刊チャオ第174号
最終掲載
週刊チャオ第187号
連載期間
約3ヵ月2日