最終章 絶望
「おかしいちゃお!なぜギャリック砲が発射されんちゃお?」
ついにカオス系チャオのアレを七つ集めたドクターチャッグマン。
しかし、なぜかギャリック砲は発射されません。チャーク全体が揺れだします。
突然、コンピューターのスクリーンが変わります。
一人のチャオの姿が映し出されます。
「こ、こいつは、ワシのじいさん!チャラルド・チャオトニック!」
チャークの中央司令室の扉が開く。
チャニックとチャックルズが駆け込んできた。
「一体、何が起きてるんちゃお!」
司令室のメインスクリーンには、外部の模様が映し出されています。
それは、ゆれる地球です。
チャークがゆれてるから。
「もお、終りちゃお。アタシ達。」
二人のいる中央司令室へ、ルーチャが入ってきます。
チャックルズは、マスタージュエルをさっと隠します。
「そんなの、もおどーでもいいちゃお。
このスペースコロニーは、すごい勢いで地球へ向かってるちゃお。このままだと、死ぬちゃお。アタシ達。」
「な、なんちゃおってぇ~?」
駆けつけたチャイルスとチャミーも驚きます。
「ん?誰ちゃお、あれ。」
メインスクリーンの映像は、いつのまにか一人のチャオに切り替わってます。
その映像は、このチャーク内部だけではありませんでした。
地球上の全ての映像受信機に、このチャオの映像が流れていました。
これは、世界中の全人類に対する死刑宣告ちゃお。
ワシに絶望をくれた、全ての人類どもに、ワシは復讐してやるちゃお。
七つのカオス系チャオのアレがそろった時、スペースコロニーチャークは地上に落ちるようプログラムしておいたちゃお。
ワシの計算に狂いが無ければ、あと29分32秒で、チャークは地上に激突ちゃお。
ちゃっちゃっちゃ。
それまでの間、せいぜい絶望を味わうちゃお。
プログラムは、不可逆ちゃお。もお、誰にも止められないちゃお。
いたぞ~、こっちだ~!打て~ぃ!!
ダダダダダダ~~~!ざーざーざーざー……。
映像は、ここで途切れる。
「なんなのちゃおよ、これ。一体、誰なのちゃおよ?」
チャミーはつぶやくような小さな声で、言います
「ヤツは、チャラルド・チャオトニックちゃお。」
その声にみんなが振り向くと、チャッグマンが入ってきてました。
「チャオ史上最高の天才科学者、ワシのじいさんちゃお。」
その言葉に、チャックルズがかみつきます。
「やっぱり貴様が絡んでたちゃおか。やい、なんとかするちゃお!」
「それが出来るくらいなら、とっくにやってるちゃお!!」
チャックルズが言い終わる前に、チャッグマンが叫びます。
「説明してもらおうちゃお。」
二人の言い争いを、チャニックが制するように言います。
チャニックの姿を見て、チャッグマンはにやけます。
「やはり生きておったちゃおか。あいかわらずしぶといチャオちゃお。」
「へん、チャニックはいい子ちゃお。日頃の行いがいいちゃお。」
チャニックはにやけかえします。
「で、どゆことちゃお?」
二人のやりとりなんて、どーでもいいんでルーチャが言います。
そんなルーチャに、チャッグマンは一冊の日記を渡します。最後のページを読んでみろと言って。
さっそくルーチャは日記を開きます。
なになに。
解らないちゃお。どしてこんなことになったんちゃお?
そもそも、究極生命体を創り出そうということ自体、無理があったんちゃおか?
それを、チャオごときがやるということも。
いや、チャオだからこそ出来るちゃお。
我々チャオのアレには、無限の可能性が秘められているちゃお。
それを転用すれば、究極の生命体も創れるちゃお。
そして、無敵の生体兵器も。
人類とは、同種族同士で殺しあう、おろかな生き物ちゃお。
あの日コロニーに現れた軍隊。
目的はおそらく、プロジェクトの抹消、ならびに研究成果の略奪ちゃお。
所のチャオ達、私達と仲良しだった人間、麻里愛(マリア)。どうか無事でいてくれちゃお。
プロトタイプを封印する為か、コロニー全域が封鎖されたちゃお。
チャークの閉鎖は表向き、事故として発表されたようちゃお。
事故の犠牲者の中に、マリアの名前を見つけたちゃお。
ふふふふふ、愚かしい人間どもよ。よくも、よくも、よくも、よくもマリアを!!
私は、もうチャオとして失格かもしれないちゃお。もはや、何も考えられないちゃお。
復讐以外、何も!
…、一体私は、何を考えているちゃおか。
誰か、私を止めてくれちゃ……。
(truncated)後半へ続く!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
キャラクター紹介その7
チャオのかみさま
この物語の序盤における、重要人物。
チャニック、チャックルズ、チャイルスに、重要アイテムを渡す。
ソニックみたいな、もつれそうな足。
ナックルズみたいな、痛そうなツメ。
テイルスみたいな、ほうきのような尻尾。
ただしチャイルスは、『お尻の筋肉を使いすぎて、お腹がでちゃう』という理由で、代わりにチャルネードをもらう。
チャオがほれぼれするほど、頭がいい。
そんなチャオ達を、ネジの緩んだ、騙されやすいチャオと思ってる。
本当はこいつにシャトルを出させたかったんだが、諸事情により却下。残念。