ヒーローサイド6 続き
チャックルズはパンプキンパパにお礼を言い、今度はパンプキンの教会へ向かった。
その道すがら、もぐらさんに出くわした。
もぐらさんは親友なので、声をかけた。
「もぐらさん、何か困ったことはないちゃおか?」
「お~、チャックルズ君。よく僕が困ってるって解ったね、もぐもぐ。実は、この貝を食べたいんだけど、貝のカラをぶちわるための、重くて硬いモノが欲しいもぐもぐ。」
「ふ~ん。」
どしたもんかと、ちょっち悩む。
まさしく、重くて硬いモノなら持ってるが、もぐらさん、チャックルズにも食べさせてくれるかな?
いやいや、そんな見返りを期待するもんじゃないだろう。人助けとは。
チャックルズは、百科事典をあげた。
「ありがとう、これで貝のカラをぶちこわせるよ、もぐもぐ。」
がちこん、がちこん、がちこん、ぷち。
貝殻は、跡形も無くつぶれた。
「あ~あ。」
落胆の声を上げるチャックルズ。
「気にすることはないよもぐもぐ。チャックルズ君のせいじゃないよもぐもぐ。そうだ、お礼に、この電信柱をあげるもぐもぐ。」
電信柱を受け取るチャックルズ。
「はぁはぁ。人助けって、はぁはぁ。気分いいちゃおね。はぁはぁ。でも、いらないものを、はぁはぁ。くれるのは、勘弁ちゃおね。はぁはぁ。」
チャックルズは、教会へ向かう。
その途中、小鳥さんにでくわした。
「チャックルズ君、いい所へ来たことこと。」
「ことこと」って、普通は「ぴよぴよ」とか言わないかい?って、のっけから嫌な予感がするが、小鳥さんは心の友なので、聞いてみた。
「小鳥さん、はぁはぁ。なんか困ったことでも、はぁはぁ。あるちゃおか?はぁはぁ。」
「よく解ったことこと。実は、風が強くて、巣が吹き飛ばされそうことこと。何かつっかえ棒みたいなもの持ってないことこと?」
「はぁはぁ、まさしく、はぁはぁ、持ってるちゃおよ。」
チャックルズは、電信柱をあげた。
小鳥さんは、喜んだ。
「わ~い、ありがとうことこと。お礼に…。」
「お礼に?」
「この人工衛星あげることこと。」
チャックルズは、逃げ出した。
「わ~ん、そんなもん持てないちゃお~。人助けはこりごりちゃお~。」
そのまま、パンプキンの教会へ駆け込んだ。バタン。
これまた、この教会にもおばけさんがいっぱいいた。
そのうちの一匹が、チャックルズに声をかけてきた。
「君、お腹すいてないかい?」
チャックルズは、なれない人助けで、クタクタだった。
そんなチャックルズに、おいしそうなかぼちゃを差し出した。
ふらふら~と手をだすチャックルズ。
その時、チャックルズは、向こうからナックルズが飛んでくるのを見つけた。
「あ、ナックルズ~。こっちこっち~。」「げ、やばい。」
「ん?あれは。」
ナックルズもチャックルズに気が付き、着地した。
「チャックルズじゃないか。こんな所でナニしてるんだい?」
「ん?えっと、えっと。」
チャックルズは、ちょっち悩む。さすがにマスタージュエル砕いちゃったとは言えない。
「あれ?おばけさんがいないちゃお?」
いつの間にか、おばけさんはどっかへ消えていた。
「まあいいや。それより、お腹すいてないかい?そこで、かぼちゃの様な木の実を拾ったんだ。」
ナックルズは、かぼちゃの様な木の実をチャックルズにあげた。
「わ~い、ありがとうちゃお~。」
「ふふ、かわいいチャオだよなあ。チャックルズって。いつまでも遊んでないで、早く帰ってくるんだよ。」
そう言うとナックルズは、飛び去った。
チャックルズは、木の実を食べだした。
「いっただっきま~す。」ガチン。
なんか、硬かった。
これは、木の実じゃなくて種だった。かぼちゃみたいな種だった。
でも、チャックルズは、お腹がペコペコだったので、かまわず噛み砕いた。
すると、種の中で、何かが光った。
なんと、マスタージュエルのカケラだった。
「う~ん。これはさすがに食べられないちゃおね。」
チャックルズは、ジュエルのカケラをゲットした。