ヒーローサイド５

チャイルスとチャミーがチャッグマンと出会ったのは、監獄島沖の、空母が連なって停泊している地点だった。

チャニックは走った。
まだ、そう遠くにはいってないだろう。急げば追いつけるかもしれない。

チャニックは、空母から空母へとチャッグマンを探して駆け回ったが、見つからなかった。
牢屋の前で、かなりの文量とったのが、痛かった。
今回も、かなり文量使うけど。
その間にどっかへ行ってしまったのだろう。

ふとチャニックは、発射準備の整った大陸間弾道ミサイルに気が付いた。
「これは、ナニちゃお？」
ミサイルの傍らには、なぜかオモチャオがいた。チャニックは、オモチャオに聞いてみた。

「コノみさいるノ攻撃目標ハ、ちゃおがーでんチャオ。」
「な、なんだってちゃお～！」
驚くチャニックに対し、オモチャオはなんの感情も感じさせない口調で続けた。
「ちゃにっくガ逃ゲタカラ、ちゃにっくノ出身がーでんヲ破壊スルツモリチャオ。」
「わ～、それは勘弁ちゃお～。ガーデンのお友達のピンチちゃお～。」
パニックになるチャニック。

ミサイル発射へのカウントダウンが開始される。
「２０、１９、１８…。」

「やばいちゃお～、ねえオモチャオ、何か止める方法は無いちゃおか？」
「止メル方法チャオカ？ソリャみさいるノはっちヲコジ開ケテ、攻撃目標ヲ設定シタ機械ヲ狂ワスシカナイチャオ。」
オモチャオの説明の間にも、カウントダウンは進んでいく。
「１０、９、８、」
「分かったちゃお。あのハッチちゃおね。」
チャニックは、その場で回転を始めた。チャニックのハシリパワーが凝縮される。
貯められたパワーを開放すると、チャニックはすごい勢いで転がりだす。
そして、丸まった体勢を解くと、そのままの勢いで走り始めた。
チャニックは、ミサイルの発射台を駆け上る。
「４、３、２、」
「ま、間に合ってくれちゃお～。」

チャニックがハッチにつかまると同時にミサイルは発射される。
チャニックがハッチを開けると、すぐそこには攻撃目標を設定した機械があった。
チャニックは機械のスイッチをでたらめに押した。
攻撃目標は解除され、ミサイルは行き場を失う。
このまま上空高く昇ってくだけだった。宇宙空間を、このままどこまでも真っ直ぐに。
しかし、このミサイルの中にナニが入ってたのかは、チャニックは知らない。

チャニックは、ミサイルから飛び降りた。
そこは、監獄島のジャングル地帯だった。


「ふう、これでガーデンは無事ちゃおね。ん？あれは？」
チャニックは、向こうの木の上に、黒いカケチャを見つけた。チャドーである。
「やっと見つけたちゃお。この偽者ちゃお。」

チャドーは声のする方を振り向いた。
「誰ちゃお？」
チャニックは思わずずっこける。
「ひ、ひどいちゃお～。世界のアイドル、このチャニック様をしらないちゃおか～？」
「知らないちゃお。」
即答するチャドー。

「むきぃ～、５話前にあったばっかりちゃおにぃ！」
怒りだすチャニックを見て、チャドーは苦笑い。
「５話前？そんな昔のことは忘れたちゃお。だけど。」
チャドーは木から飛び降りた。
「偽者呼ばわりは、許せないちゃお。フェイクは、君の方だと思うちゃお。」

その言葉に、チャニックの怒りは爆発。
「こいつ～、いわせておけば！」

ここに、チャニック対チャドーの、壮絶な戦いが始まった。


まずは、チャニックのだだっこパンチが炸裂。
「く、こいつ、ただのカケチャじゃないちゃおか？」
チャニックの攻撃力に驚くチャドー。
しかし、チャドーも負けじと地団駄キックできりかえす。


一進一退の攻防が続く。
似たような攻撃力。
その為、先攻のチャニックがかろうじて競り勝った。
力尽きて倒れるチャドー。
その横で決めポーズをとるチャニック。
「勝利のポーズ、決め！」

かろうじて意識のあったチャドー。
「そ、それは作品が違うちゃお。」
そんなチャドーを見て、チャニックはにやりと笑う。
「同じセガだから、いいちゃおよ。それに、俺の名はチャニック。よ～く覚えておくちゃおよ。」


なんとか立ち上がるチャドー。息も絶え絶えだった。もう、これ以上の戦闘行為は無理だった。
それはチャニックも同じだった。
牽制しあう二人。
突然、チャドーの持つ通信機から声がした。
それは、チャッグマンの声だった。

「何している、チャドー。監獄島爆破まで、もう時間が無いちゃお。お前も早く脱出するちゃお！」

「な、なんだってぇ～！」
驚くチャニック。チャドーは無言のまま、その場をあとにする。
「やばいちゃお。早くチャイルスとチャミーにも知らせるちゃお！」
チャニックもその場から駆け出した。


その途中でチャニックは、子供のチャオと出くわした。
「な、なんでこんな所にチャオがいるちゃお？」
その事実に驚くチャニック。しかし、今はそれどころではない。
「早くこの島から離れるちゃお。この島は、爆破されるちゃお！」
チャニックの言葉にビクッとする子供のチャオ。彼は、森の奥へと駆け出した。
「ば、