激闘編最終話 疾走!二人のカケチャ

このギャリック砲への一本道は、数ブロックから出来ており、時間とともに後ろのブロックから崩れていきます。
けん制しあいながら最高速で駆ける二人のカケチャ。
しかし突然、チャドーの足がもつれます。
チャニックは、このチャンスを逃さず攻撃にでます。
「今ちゃお、チャニックウイング!」
チャニックの叫びとともに、チャドーを囲むように真空の渦ができます。真空の渦は、その真ん中にいるチャドーめがけて襲い掛かる!
チャドーは間一髪、ジャンプからのホーミングアタックでなんとかかわします。
「今度はこっちの番ちゃお、チャドースピア!!」
チャドーの上空の大気がよどむ。よどみは、七本の槍の形を成し、チャニックを襲います。
チャニックはなんとかかわします。しかし、至近距離からの攻撃だった為チャドーにも槍が襲い掛かる。

ドスーン!
突然、足場のブロックが崩れます。
チャニックウイングとチャドースピア。その続けざまの衝撃に耐え切れなかったのでしょう。
二人は、先のブロックに飛び移ります。
しかし、そのブロックも崩れます。
「くっ、カオスコントロール!!」
二人は同時に叫びます。まだ崩れていないブロックに移るため。

しかし、至近距離で発動させたカオスコントロールは、互いに干渉しあいます。
二人のワープ先は、二人が今、本当に行きたい場所でした。

この、砲身への一本道から、二人の姿が消えた。



「チャニック、ボク一人じゃ無理だったちゃお。でも、チャミーと一緒にチャッグマンを倒したちゃお。」
チャーク内部のラウンジ。
気を失っているチャッグマンを見下ろすチャイルス。
その横には、チャミーがしゃがみこんでいます。
チャッグマンを倒しても、チャニックは帰ってはきません。その悲しみに二人は打ちひしがれています。

『ちゃおちゃおちゃお~!』
突然、チャイルスの携帯が鳴り出します。
「こ、この着信メロディは!?」
チャイルスは驚きます。なぜなら、この着メロが鳴ることなど、もう無いはずだからです。
もしかしたら?
チャイルスは震える手で、携帯にでます。

「ようチャイルス、無事だったちゃおか?」
なんと、その声はチャニックです。
「チャニック?」

その言葉にチャミーも、うつむいていた顔を上げます。
「チャニックこそ、無事だったんちゃおね!」
チャイルスはうれしさのあまり、声がちょい裏返ります。
「はははは、心配かけて済まなかったちゃお。まあ、外を見てみるちゃお。」

チャイルスは外を見ます。
チャミーもつられて、外を見ます。
ギャリック砲の砲身。よく見ると、なんとカオス系チャオのアレを砲身内に仕掛け終えたチャニックがこっちを向いてにやついてます。

「やったちゃお。行こうちゃお、チャミー。」
「ちゃお!」
二人は、チャニックを迎えに走り出します。


そして、気を失っていたチャッグマンの手が動きます。
チャッグマンの手は、チャイルスの落としていったダークカオス君のチャオのアレをしっかりと握ります。
「ふふふ、ばかちゃおめ。ついに全てのカオス系チャオのアレを手に入れたちゃお。」
チャッグマンは起き上がると、中央制御室へ向かいます。
そして、一つ残った最後のくぼみに、ダークカオス君のチャオのアレをセットします。

「ちゃ~ちゃっちゃっちゃ~。これで世界で一番かわいいチャオは、このワシちゃお!」

コンピューターのスクリーンに、七つ集めた証しの表示がされます。
『わーにんぐ』



ついに七つそろった、カオス系チャオのアレ。
さあそれがそろう時、ナニが起きるのでしょう?

一体、何が起きてるちゃお?なんなのちゃおよ、これ。もお間に合わないちゃお!
白とは、どんな色にも染められるちゃお。意味なら、あるちゃお!
さあ、願いを言え。どんな願いでも、一つだけ叶えてやろう。
絶対生きて帰ってちゃお。…の、命の終わりちゃお。そんなことの為に! ゆ、許せないちゃお!…の卵を救ったちゃお?


チャニックアドベンチャー2最終章 第一話
『絶望の始動』
全ての願いよ、永遠に。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第112号
ページ番号
43 / 59
この作品について
タイトル
チャニックアドベンチャー2
作者
あさぼらけ
初回掲載
週刊チャオ第94号
最終掲載
週刊チャオ第118号
連載期間
約5ヵ月18日