第五回 ト書き小説抜けだし法(2)
(2)~それがもし起きているなら他の物はどうなるのか?
これは、説明でもっとも重要なものの一つ。
たとえば「激しい雨」と書いているとするなら、
主人公や敵は当然濡れているはずです。
「恐ろしい姿」なら、平然と主人公は見ていられるでしょうか?
目をそらすことも十分に考えられますよね?
どちらにせよ、何も起こってない、何も感じないなんて、
あ り 得 ま せ ん。
このように「これがこうなら、あれはこのようになっているはず」
と二つを連携させることを「連鎖反応」と言います。
「雨が激しいなら、主人公や敵は全身濡れているだろう。」
「姿が恐ろしいなら、主人公は目をそらすだろう。」
これを意識して、説明を上手に組み立てていくことです。
これができるようになると、
戦闘シーンが特に上手にかけるようになります。
そして、小説がかなりわかりやすく、リアルに感じます。
(3)~例えを所々使おう!
先ほど、例えは天候ではしない方が良いと言いましたが、
全てに置いて例え禁止はありません。
この場合なら「雷」を「暗闇に走る閃光」に例えています。
こっちの方が雷っぽくありませんか?
・・・とまぁ、いろいろと解説してきました。
ただ単なる説明でも、こういう「読者視点」で見ると、
(2)のように、全てがつながっていなかったりとか、
きちんとそれぞれの状態を説明していなかったりとか、
色々と、分かると思います。
(まとめ)
・説明は「読者視点」から、わかりやすく詳しい説明を。
その状況や天候、景色などを特にきちんと書くこと。
・「連鎖反応」という物を考えること。