第一回 『冒険モノ』の罠(1)

こんにちは。
連載を一切書かず、
読み切りだけにふける男、某でござんす。



まぁ、みなさん、最近は冒険ものが多いこと。

でも、きちんとした『冒険モノ』を書いている方、
俺は少ないような気がします。

例えば、冒険中『トーナメント』や『アジト』を舞台に、
次々と敵と戦う話を書いていて、
冒険だと称する方。

それは冒険じゃありません。

あのですね、マンガでトーナメントが出てくるのは、
みなさんはそう言うストーリーだと勘違いするようですが、
あれはただの『ネタ切れ』です。

マンガさんも面白くないと知りつつ、
書いていることが多いようで。
まぁ、締め切りがありますからしょうがないと思いますけど。

要は、面白くないんです。

何故かって?理由は少し考えれば分かるはず。

『主人公が順当に勝つこと前提だからです。』

トーナメントであれ、アジトを攻略する内容であれ、
上でなければ話は進みませんよね?
だからこそ、面白くないわけです。
読者は先が読めてしまうわけです。
それが本当に面白いのでしょうか?

例え、その中でドラマがあっても、
ベタだなぁ、と思われるのが当然だとも思います。


で、もう一つ。トーナメントやアジトが悪い理由は、
「ポケモン風小説」になるからです。

(例)

Aはサンダーを繰り出した!
Bはその攻撃をかわした。
しかしAはさらに攻撃を繰り出した。
Bはそれをまともに食らってしまった。
Aは勝った。

…面白い?
面白いならそれで良いと思いますけど、
そんなまるで「他人のゲームを覗く」ようなこと、
俺は面白いとは思えないんですよね。

でも、トーナメントやアジトに溺れると、
そう言うことは否応なく書く場面が出てきてしまう。
そして、マンネリ化してしまう。



最近の冒険モノの昔の話や、今の話を見ていると、
何故だか、こんなにもトーナメントやアジトが出てきます。

でも、面白いのは書いている側だけで、
読んでいる側は「他人のゲーム画面を覗いている」感覚になり、
何故かつまらないなぁと思ってしまうんですね。

だから、ネタがないときは、
そう言う方向に持って行かないで、
休めばいいと思います。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第281号
ページ番号
1 / 6
この作品について
タイトル
某の書き逃げ小説講座
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第281号