『一般ウケ』とは。

いくら技術が良くても、人気が出ない小説はあると思います。

何故って?

俺が思うに、それは『一般ウケ』が少ないからです。

個性というのは一般の上に成り立つ物です。
なので、1人妄想にふけた結果出来た小説は「え?」と感じられたり、
「これ格好いい!」と独りよがりに考えた小説は、おもしろみに欠けます。



aikoという歌手がおりますが、
あの人は確か去年も好感度をもてる歌手一位だったと思います。
カラオケでも歌われている曲で一位でした。

彼女にある物は、
誰にでも好感を受けそうなキャラクターと、
誰もが感じたことのある恋の気持ちを歌詞に書ける能力、
それでもって誰もが「良いな」と感じる曲です。

「誰もが」とか「誰にでも」というのが、
いわゆる『一般ウケ』という物であり、
それがある人間は、(その深さ等を問題にしないならば、)
やはり、広い人間層に好かれる傾向にあります。



ここはBBSです。

人数はともかくみんな考え方は違いますし、
勿論違う年齢の人が集まります。

分かって欲しいことは、
『友達同士で受けるネタと、一般に受けるネタは全然違う』
ということ。

こういう場所で人気が出るのは、
「一般ウケ」の小説という物の方が可能性が高いんです。



…で、勿論、そう言う小説を書ける能力のある人は、
毎日沢山の人を前に笑いを取ったり、涙を取る人…ですが、
(まぁ、つまり芸人や歌手や…有名人全般の事。)
ぶっちゃけ、そんな人はホンの一握りでしょう。

みんなあるいは友達もいるでしょうし、
あるいは嫌いな人、敵と感じる人もいることでしょう。

だから、まず皆さんの場合は、『一般ウケを研究すること』です。

例えば、恋愛がある小説は、人に興味を持たせます。
何故なら『みんな気になること』ですから。

そして、そう言う『一般受けするジャンル』を見つけたら、
今度はその中で『良くあること』を見つけ出しましょう。
(恋愛ならば、その中の失恋とか、喧嘩とか、告白とか。)
自分にあった事でも良いし、
そう言うジャンルのプロの歌詞を覗いても良いでしょう。

あ、それで言い忘れましたが、
人の気持ちを覗くのに一番手っ取り早いのは、
『今人気のあるアーティストの歌詞を覗く』こと。
これだけでもだいぶ自分の見方が広がりますよ。
(ただし、年配の方も見る小説ならあまりオススメしないけど。)


「人気のある小説を書きたい!」と言う人も、
逆に「自分らしい小説を書きたい!」と言う人にも、
『一般ウケ』という感覚は結構重要です。

『一般ウケ』の感覚を持つと、
人気の出したい小説はどんどんそれを盛り込めば良いのです。

そして、自分らしさを出したいときは、
小説感をそれから少し自分の考え方にずらせばいいわけです。
でも、基本的に一般の感覚を分かっているので、
最初のように「え?」とか思われることは少なくなります。
「自分らしい小説を書きたい!」と言う人にも重要というのはそう言うこと。

・どういうジャンルがみんなを引きつけるのだろう?
・どういう事にみんなは興味があるのだろう?
・どういう人間が個性を出せているのだろうか?

『日常』というものを、そう言う観察に使ってみると良いかもしれません。
小説にそれが応用できるのは一目瞭然ですが、
きっと小説以外のことにも役に立つはずです。



ただ、完璧な一般などありませんし、
(いくら芸能人かって好き嫌いは当然ありますよね!)
『一般ウケ』というものはどんどん変わりますから、
そこだけは注意してね。
毎日の自分の『見る目』というものを鍛えていきましょう。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第325号
ページ番号
1 / 7
この作品について
タイトル
某の久々小説講座。
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第325号