第二百十七話

【クレイスタワー11階】

アイス「えいっ!」

アイスの剣が泥人形の右腕を斬り飛ばした。
それに追い討ちをかけるようにドリムが左腕を切断する。

泥人形「ぐぉぉ・・・」

しかし、両腕はすぐに復活し、右腕でアイスの首を掴む。

アイス「うっ・・!」

だが、アイスを掴んだ腕をドリムがすぐにまた斬り飛ばした。
そして、次に泥人形は黒い球体に包まれ、潰された。
レイのダークネスだ。

レイ「気をつけろ。相手は泥だ。やみくもに攻撃してたらすぐにやられるぞ。」

アイス「はい・・・」

そう一言注意すると、すぐにレイは次の泥人形にダークネスを発動させた。

ユーレ「雨魂(あめたま)!」

ユーレの言葉を聞き、大量の人魂が一箇所に集まり、上から泥人形に向かって落ちてきた。
当然人魂があたった泥人形は、爆発で吹き飛ばされる。

ユーレ「やりぃ!!」

だが、泥人形の数は一向に減らない。

レイ「クソ・・・後何体倒せばいいんだ。」

レイが額に汗を浮かべて言う。
魔法使いにとって長期戦はかなり不利だ。
たとえ低級の呪文でも何度も使えばいずれは限界が来る。

アイス「バースさん、うまくやってるといいけど・・・」

ここにいるのは四人、Dチームは五人で、もう一人はバースのはずだが、その姿は無い。

ユーレ「・・・大丈夫でしょ。でも、ちょっと心配かも・・・」

ドリム「大丈夫だって!」

ユーレの呟きにドリムが答えるが、やはり心配なものは心配である。

レイ「・・・一気に蹴散らすぞ。ユーレ、人魂を何体か出現させておいてくれ。」

そう言って、レイが呪文を唱える。

レイ「大いなる闇の力よ、すべてを消し去る破壊の衝撃を放ちたまえ!超級魔法イレイズ!」

呪文を唱え終え、イレイズがレイの前方にいた泥人形を消し飛ばした。

レイ「走るぞ!ユーレは人魂で邪魔になる泥人形を破壊してくれ!」

ユーレ「おっけぃ!」

こうして四人は泥人形達から逃れ、上の階へと上っていった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第324号
ページ番号
224 / 229
この作品について
タイトル
バトルプログラム
作者
銀音(銀鉄,マスター)
初回掲載
週刊チャオ第202号
最終掲載
週刊チャオ第328号
連載期間
約2年5ヵ月1日