第二百三話
【ボスとして・・・】
【クレイスタワー前】
カイ「・・・・」
壁にもたれて気絶しているライドを、カイは見つめていた。
フォル「カイーーー!!」
フォルの声に、カイはすぐに後ろに振り向いた。
カイ「フォル!!」
フォル「!ライドが・・・何があった!?」
カイ「いや・・それが・・追いついたときにはシュイちゃんは消えてて・・ここに気絶したライドがいただけで・・・」
カザフ「ライド!!!」
カザフがライドに駆け寄って、体を揺さぶった。
カザフ「しっかりしろ!!ライド!!」
すると、ライドは気がついたらしく、目が少し開き、カザフのほうに顔を向けた。。
ライド「ん・・・ぁ・・・ボス・・・」
カザフ「大丈夫か!?」
ライド「えぇ・・・俺はなんとか・・・でも・・・」
ライドはそこで口ごもり、うつむいた。
レイ「・・・話は聞いた。シュイが・・おかしくなったそうだな・・・」
ライド「あぁ・・・あれは・・シュイじゃねぇ・・容姿も声も同じだが・・中身はまったくの別人だ・・・」
ルゥ「・・・大丈夫かなぁ・・・」
レスト「ああ。オンネーンは、TBPで相手を気絶させるとチャオから出て行く。」
ライド「ほ・・本当か!?」
レスト「ああ、だが、ここは現実世界だ。下手をすれば・・お前の妹は無事では済まないかも知れない。」
ルゥ「そんな・・・」
ライド「でも・・それしかないんだろ?」
レスト「・・そうだ。」
ライド「・・・わかった。」
レイ「ライド!お前・・」
ライド「それしかないなら・・やるしかない・・・みんなも、遠慮なくやってくれ。」
ルゥ「でも・・・!」
カザフ「ルゥ。」
ルゥ「ボス?」
カザフ「これは・・ライドが決めたことだ。俺たちは黙って従えばいい。」
ライド「・・・ボスが部下に従うって・・・」
カザフ「・・おかしいか?」
カザフは微笑みながらそう言った。
ライド「・・・ええ・・」
ライドの頬に涙が流れた。
ライド「とっても・・おかしいですよ・・・」
フォル「・・・」
カイ「・・・」
二人(どうやって『行こうか』って言えばいいんだ・・・(悩)