第百九十七話
【メッセージ】
【フォル控え室】
フォル「・・・」
フォルは控え室の椅子に座って、ぼぉ・・・っとしていた。
フォル(・・・バース・・)
フォルは、バースのことが頭に浮かび、少し顔が暗くなった。
フォル「・・・・ん?」
フォルは、TBPから、小さな白い光が出ているのに気がついた。
フォル「何だ・・・?」
その光を出しているものは、とても小さな機械でTBPに取り付いていた。
フォルはそれをTBPから外すと、色んな方向から見てみた。
すると、小さな白い光は、急にとても明るく光りだした。
フォル「うわっ・・!?」
フォルは驚いてその機械を落としてしまった。
すると、その光からは、黒い鎧に身を包んだチャオが映し出された。
フォル「!?黒騎士!!?」
黒騎士『この光に気づくとは・・・まずまずと言った所か。』
フォル「何の用だ!?」
黒騎士『まぁ、そんなことはどうでもいい。お前に一つアドバイスをしてやろう。』
フォル「何?」
黒騎士『お前は今のままだとこれ以上強くなることはできない。その理由は、まず戦い方だ。』
フォル「戦い方?」
黒騎士『この大会の戦いや、あの火山での戦い・・・お前の戦い方は一直線すぎる。』
フォル「一直線すぎる・・・?」
黒騎士『何も考えずにまず最初に相手に接近し、斬りかかる。双剣の力をお前は活かしきれてない。お前の戦いはただの片手剣での戦いと何ら変わりない。』
フォル「・・くっ・・(確かに俺は・・・何も考えずにただ突っ込んで、相手の動きに合わせてその場で思いついたことをして・・・隙があればすぐに斬ろうとする・・・悔しいけど・・奴の言ってることは本当のようだな。・・今回のことも・・何も考えずに勝手に抜け出して・・・)」
黒騎士『だが、お前では改善法を見つけることはできないだろう。誰か・・実力を持った双剣使いに教えてもらうことだな。』
フォル「実力を持った・・双剣使い・・・?」
その時、フォルの頭に浮かび上がった者は・・・
フォル「四天王の・・・ウィンド・・・」
黒騎士『きっといい相手が見つかるだろう。』
フォル「なるほどな・・・・こいつもまぁまぁ良いとこ・・・・」
黒騎士『なぉ、この機械はメッセージ再生後、自動的に消滅する。』
フォル「・・は?」
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ドゴォォォォォォォォォォォン!!!!
フォル「・・・ケホッ・・・」