第百九十六話


【後悔】

【ドーム通路】

フォル「はぁ・・・はぁ・・・」

警察署から全力でドームまで走ってきたフォル。
かなり息が上がっているみたいですね・・

フォル(バースの奴・・いつ起きたんだ!?)

そんな事を考えながら、観客席に走るフォル。
通路は少し薄暗い。
そして・・・

フォル「っ・・・!」

通路を抜けて、ドームのかなり明るいライトが見えた。
少し目がチカチカしながらも、フォルは中央を見た。

フォル「な・・・・!?」

グラビティフィールド内では・・・
傷だらけのバースと、無傷のカザフが戦っていた。

【グラビティフィールド】

バース「ぐぅ・・・・」

カザフ「・・・少しは強くなったようだが・・前と結果は変わらなかったな。」

カザフがバースを上に放り投げる。

カザフ「はぁっ!」

カザフが例の空中で切りつける技でバースを何度も切った。

バース「ぐぁ・・・ぁ・・・」

カザフ「・・・フン・・・」

【ドーム中央】

司会者「勝者!カザフ選手!!」

【観客席】

フォル「バース・・・」

カイ「・・・あっ!」

フォルが突っ立っているのに、カイが気づき、近寄ってきた。

カイ「フォル!どこ行ってたの!?今バースが・・・」

フォル「ああ・・・・」

カイ「ああ、じゃないよ!医療室を抜け出して勝手にどっか行って・・・みんな心配したんだよ!?」

フォル「・・悪い・・」

カイ「・・・バース・・・起きてからフォルがいなくて・・・自分のバトルを見てもらえないの・・・残念がってたよ。」

フォル「・・・・・」

カイ「今度からは・・勝手にどっかに行ったりしちゃ駄目だよ!!」

そう言ってカイはまたみんなのところに戻っていった。

フォル「バース・・・・カイ・・・・・すまん・・・」

そう呟いて、フォルは自分の控え室に向かって、また通路の中に消えた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第292号
ページ番号
203 / 229
この作品について
タイトル
バトルプログラム
作者
銀音(銀鉄,マスター)
初回掲載
週刊チャオ第202号
最終掲載
週刊チャオ第328号
連載期間
約2年5ヵ月1日