第百九十話
【ライド襲来】
【医療室】
フォル「ん・・・あれ?ここ・・・」
シルバ「気が付いたか~?」
フォル「あ、シルバ。」
フォルが体を起こすと目の前にはシルバが立っていた。
フォル「お前もう大丈夫なのか?」
シルバ「おう。レストとシンはもう観客席のほうに向かった。」
フォル「あ、そうだ。メタルはどうなったんだ?」
シルバ「負けちまった。」
フォル「・・そうか・・・」
フォルが少し顔を下に向ける。
シルバ「・・・・・・ま、相手が悪かったとしか言いようがねぇな。」
フォル「・・・」
フォルが黙って横に顔を向けた。
その視線の先ではバースが寝ている。
シルバ「それにしてもお前よくやったよな。あんな電気の中で脱出して一発殴るとは。」
フォル「でもあの時はもう自分でも動いてんのかわかんねぇぐらいだったよ。」
フォルが苦笑しながら言った。
シルバ「・・・それでもお前はよくやったぜ。」
フォル「お前に言われても嬉しくないな・・・」
シルバ「おまっ・・・俺の真の実力を知らねぇから、んなことが言えるんだけどな!俺が本気出したらお前なんか圧勝できるんだぞ!!」
フォル「おもしれぇ!!今からやるか!?」
シルバ「いいぞ!かかって来い!!」
二人「グラビティフィールドオープン!ばt・・・」
ガチャ!(ドアの音
ライド「大丈夫・・・じゃねぇぇぇぇぇぇ!!!てめぇら何してんだぁ!!」
二人「バトルだけど何か?」
ライド「何か?じゃねぇよ、フォル!お前は安静にしてろ!!」
フォル「もう大丈夫だって。」
ライド「とにかくまだ寝てろ。」
フォル「へいへい・・・」
シルバ「・・ん?後ろにいるのは誰だ?」
ライドの後ろで、顔を半分ぐらい出した赤いチャオがこっそり覗いていた。
ライド「ああ、こいつは俺の妹でシュイって言うんだ。」
シュイ「は・・・初めまして・・・」
フォル「あ・・あんたは・・」
シュイ「あ・・さっきの・・あのときはスイマセンでした。」
フォル「ぃゃぃゃ気にしてな・・・」
ガシッ!
ライド「何があったか三秒で簡潔に言え。」
フォル「待て、落ち着け、そしてその今にも顔を握りつぶしそうな手を離せ。」
~説明中~
ライド「俺の妹に怪我させたらどうなるか分かってんだろうな?」
フォル「はいはい・・分かりましたよ・・・(なんで俺の周りの妹いる奴って全部シスコンなんだろう・・・)」
シュイ「お兄ちゃん。そろそろやめないと本気で怒るよ?」
ライド「そ・・そうか・・なら・・やめとく・・・」
フ&シ(んでこういうのってパターン的に妹のほうがストッパーになってるんだよな・・・)
ライド「というわけだ。これからこいつをよろしく頼む。それからフォル、お前は安静にしてろよ。」
フォル「へいへい・・・」
ライド(万全な状態のお前と戦って勝たねぇと、リベンジにはならねぇんだからな・・・)