第百七十二話
【翼】
【グラビティフィールド】
ブラスト「はぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
ブラストの拳に気がどんどん溜まっていく。
プロットは身構える。
ブラスト「いくぞぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
ブラストが拳を振り落とす。
ブラスト「豪衝拡震!!!!(ごうしょうかくしん)」
地面を殴ると同時に、ブラストを中心に巨大な衝撃波が発生した。
大きい、そして速い。
プロット「お・・・大きい・・・」
ブラスト(すまないが、これで終わりだ。)
ブラストは勝利を確信していた。
プロットは巨大な衝撃波に、恐怖を感じた。
『やられる』、という恐怖がプロットを襲う。
プロット(・・・この大きさ・・・あれの使用時間すべてを使ってならギリギリ避けれる・・・タイミング・・・使うタイミングさぇ間違えなかったら!!)
プロットは衝撃波の一番下・・・地面に沿っている部分を見た。
プロット(まだ早い・・・もう少し・・・)
衝撃波はどんどん近づいてくる。
プロット(・・・・・・・今だ!!)
プロットが勢いよくジャンプする。
フェイクウイング
プロット「偽装されし翼!!」
そう叫ぶと、プロットの背中から、大きくて白い翼が現れた。
その翼で、プロットはものすごい速さで上昇していく。
だが、途中で速度が落ち始めた。
プロット「ぐっ・・・もう少し・・・」
衝撃波はまだ進み続けている。
早くしなければ衝撃波に当たってしまう。
プロット「まだ・・・まだ・・もっと・・上に・・飛ぶんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
プロットは、大声でそう叫んだ。
すると、また上昇速度が上がり始めた。
衝撃波はほぼ真横にある。
プロット「諦めて・・・たまるかぁぁぁ!!!」
ついに、衝撃波の上にプロットが現れた。
ブラスト「なっ・・・!?」
ブラストは衝撃波でプロットが見えなかったようだ。
ブラストはすぐに身構えた。
が・・・・
プロット「ぐっ・・・」
突然、プロットの白い翼が消え、プロットは落下し始めた。
ブラスト「危ない!!」
ブラストがプロットの落下地点まで走った。
プロットは無事ブラストにキャッチされた。
そして、プロットはブラストの腕に抱かれたまま気絶した。
【ドーム中央】
司会者「勝者!ブラスト選手!!」
ブラスト「今の技は・・・風魔法・・・?いや・・何か魔法とは違うような・・・ん?」
プロット「Zzz・・・」
ブラスト「・・寝た・・・か。よほど体力を使う技だったんだろうな・・・」
ブラストはプロットをおぶって去って行った。
【観客席】
カイ「バース・・今の・・翼が生えたのは・・・何?」
バース「詳しくは俺も知らねぇ。」
エルフィス「でもチャオには羽があるからあんな能力要らないんじゃ・・・」
バース「・・・あいつが戻ってきたら・・・羽を見とけ。だが・・・みるだけだ。絶対それについては話さないでくれ。」
カイ「・・・わかった。」