第百七十話
【師匠と弟子】
第二ラウンド六回戦前、プロット控え室。
プロット「相手は・・・四天王・・・」
プロットはベッドの上に寝転がりながらそう呟いた。
プロット「・・・・」
プロットはベッドから降り、トレーニングルームへ入っていった。
プロット(あの技を・・・もっと長い間使えるようにさえなれば・・・・)
【バース控え室】
バース「・・・・・プロット・・・・」
バースも、ベッドの上に寝転がっていた。
バース(プロットの相手は四天王のブラスト・・・あいつが勝てる確立は限り無く0に近い・・・)
しばらく何か考えた後、バースはベッドから降りた。
バース「様子でも見に行くか。」
バースは部屋を出て、プロットの部屋に向かった。
【プロット控え室】
バース「プロット・・・いないのか?」
バースは、部屋を見渡し、トレーニングルームが使用中なのに気がついた。
バースは、プロットの調子をみる為に、トレーニングルームの中に入っていった。
【トレーニングルーム】
バース「プロット・・!?」
中ではバテバテのプロットが大の字になって寝転んでいた。
プロット「あ・・・師匠・・・」
バースがプロットに駆け寄る。
バース「お前・・あれをつかったのか?」
プロットは、ゆっくりとうなずく。
バース「もうすぐ試合なのにこんなにバテバテでどうすんだ!?」
プロット「これぐらい・・・すぐに回復・・します。少しでも・・少しでも・・・あの技の・・使用時間を・・・・長く・・できれば・・・・」
プロットは喋るのも辛そうだ。
バース「・・・無理はするな。それだけは肝に銘じておけ。あの技は体力の消耗が凄まじいことをお前は分かっているだろ?」
プロット「・・・・はい。」
バース「・・・そんな状態で戦って・・勝てると思ってんのか・・」
プロット「え・・・・」
バースは黙って出口に向かって歩き出した。
プロット「師匠!」
バースが部屋から完全に消えた。
プロット「師匠・・・僕が四天王に勝てると思ってるの・・・」
プロットは少しうつむきながら呟いた。
プロット「・・・勝てなくてもいい。でも、師匠の期待にだけは・・裏切らない!!」
プロットは決意を改め、もう一度特訓を始めた。
【プロット控え室】
バース「がんばれよ・・・プロット・・・」