第百四十三話

【闇の進化】

「オイオイ、全員やられちまったぞ!?どうなるんだ俺達・・・」

そんなことを言う観客達・・・
すでに希望は潰えたような感じだ。

一方、アル達は一人一人、自分の相手を倒して中央に集結していた。

アル「ありゃま、全員ほぼ同じタイミングで終わりましたねw」

スパイラル「みたいですね。」

ホール「案外呆気なかったよ。そっちは?」

アル「・・期待はずれでしたよ。」

スパイラル「そうか・・・」

ホール「・・・そういえばルトガー様は?」

ルトガー「ここだ。」

どこからともなく、三人の目の前にルトガーが現れた。

アル「ルトガー様、全員の排除、完了しました。」

ホール「そろそろここの奴らを捕まえますか?」

ルトガー「・・・全員倒した・・か・・なら後ろの奴は何だ?」

アル「!?」

全員が後ろを振り向くと、そこには・・・

フォル「・・・・」

フォルが立っていた。
しかし、かなりフラフラしており、立っているのがやっとと言っても過言ではない感じだ。

アル「・・・なんだ、もう死にかけじゃないですか。」

スパイラル「相手にするまでもありませんね。」

ホール「・・・でも・・」

フォルが石を取り出す。

ホール「あの体でまだやるつもりだよ。」

アル「ふん。」

アルがフォルの前に移動し、フォルの腹を一発殴った。

フォル「うぐ・・・・ぐぅ・・」

フォルはうなりながらうつ伏せに倒れた。

アル「やはりボロボロですね。」

アルは倒れたフォルを、足で何度も踏みつけた。

フォル「うっ!・・・ぐぁ!・・・」

アル「・・・さてと、これ以上たてつかれても面倒ですし。」

フォル「!」

アルは剣を取り出した。

アル「・・・はっきり言って・・失望しましたよ。もうちょっとは楽しめると思ったんですけどね。」

フォル(畜生・・・もっと俺に・・力が・・力があれば・・・!)

アルが剣をフォルに突き刺そうと構えた。

フォル(俺に・・・力があれば・・・力が・・・ほしい!)

アル「・・それでは。」

アルが剣を振り落とそうとした瞬間フォルの持っていた勝利の石が黒く輝いた。

アル「!?」

フォル(力が・・力が・・ほしい!!)

勝利の石の黒い光がフォルを包み込んだ。
黒い光の繭となって・・・

スパイラル「な・・なんですか!?」

ホール「あの光は・・・?」

ルトガー「・・・ほぅ・・・」

黒い繭が消えてなくなって、中から出てきたのは・・・

フォル「復讐の鉄拳・・・メタルナックルズチャオ・・・」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第262号
ページ番号
150 / 229
この作品について
タイトル
バトルプログラム
作者
銀音(銀鉄,マスター)
初回掲載
週刊チャオ第202号
最終掲載
週刊チャオ第328号
連載期間
約2年5ヵ月1日