ばったもん戦隊チャオレンジャイ再び ページ2

「はあ、だってお前等さあ、それ、チャオじゃねえじゃん。」
怪人チャオは、これを読んでるみんなが思ってることを、代弁します。

「そんなのどうだっていいんです。さあ、戦いましょう！」
さらっとながすボインジャー。
「そうですよ、最近ボケッチ、ぼけてきてるから、今回が最後のチャンスかもしんないんすよ！」
「いやいやいやいや、」
強引に話しをそらそうとするボインジャーに戸惑う怪人チャオ。
「やっぱ、チャオじゃないとまずいんちゃうん？ここ、チャオ小説の場だしさあ。」
「だったら怪人チャオさん、他の作家さんの作品も見てくださいよ。」
すかさず反論するボインジャー達。
「チャオが必殺技って、あれはど～～～考えても、チャオじゃないですよ？」
「いやいや、だからさあ、」
ボインジャーをなだめる怪人チャオ。
「あれは、書いてる本人はチャオをイメージして書いてるんだから、別に問題ないじゃん。」
「ぶーぶー。」
クチをとがらせ、不満をあらわにするボインジャー。

「な、だからさあ、お前等もちゃんとしよ？な？」

「でもボク達、チャオちゃお。」
ポツリとつぶやくでかボイン。
「はあ？」
「そ、そうちゃお、ボク達、胸に変なのぶら下げた、ただのチャオちゃお。」
ぺちゃボインもあとに続きます。
「そ、そうちゃお、ボク達はチャオちゃお、五人そろって、ボインジャーファイブちゃお！」
「そ～れそ～れそ～れそ～れ、ボインボインボインボイン。」
五人はスキップで怪人チャオにすりよります。胸の前のをゆさぶりまがら。
今まで自信なさげなボインジャーだったが、ここにきて一気に強気になります。
「あ～もお、うっとうしいなぁ！やめんかい、われぇ！」
怪人チャオも思わずどなります。
それを聞いて、ぷるぷる震えだすボインジャー。
「おいおい、何チャオぶってんだよ、あ～？！」
「きゃ～。」「きゃ～。」
すごぶる怪人チャオに耐え切れず、ぺちゃボインとでかボインが逃げ出しちゃいました。
「あ～、ひどいですちゃお、怪人チャオさん。あいつら、泣き虫の根性無しの意気地なしなチャオちゃお。」
ごっつボインが涙ながらに訴えます。
「はあ、そんなんでよく戦隊がつとまるなぁ。お前等本当、ふざけてるよなあ。」
怪人チャオは、やる気が失せていきます。
「いえ、あいつらだって、自分を変えようと思ってるちゃお。それを責めるのは、かわいそうちゃお。」
すかさず反論するめちゃボイン。しかし、怪人チャオにはもう、どうでもいいことです。
「あいつら連れてきて、お前等みんな、ここに座れや。」

めちゃボインとごっつボインと揚げたボインは、逃げ回るでかとぺちゃを連れてきます。
五人はひょいっとジャンプし、両足を前に伸ばすとそのまま、お尻で着地します。
「なんだよ、この足は。」
怪人チャオは、足を伸ばして座るめちゃボインの足を蹴ります。
「座れ言ったら、正座だろ普通？」
「え～？無理ちゃお。チャオは足短いから、正座なんてできないちゃお。」
「そうちゃお、できないものは、できないちゃお。」
「怪人チャオさん、ひどいちゃお。」
口々に不満をもらすボインジャー達。
「はあ、いい加減チャオぶるのやめようって。なあ？」

「それだったら、怪人チャオさんはどうなのちゃお？」
「お、俺？」
めちゃボインは怪人チャオに聞き返します。
「あなたこそ本当にチャオちゃおか？」
ちょっと考える怪人チャオ。
「まあぶっちゃけ、俺はチャオじゃなくても、いいんだよなぁ？」
「はあ？」
今までの怪人チャオの口癖を真似るボインジャー。
「ちょっと怪人チャオさん、待ってくださいちゃお。それじゃあ、これまでの流れを、あなたがぶち壊してませんちゃお？」
「いや、だからさあ、」
ざわめきたつボインジャー達を、なんとか静めようとする怪人チャオ。
「ほら、青いハリネズミとかさあ、尻尾が二本ある子ギツネとか、いじめっ子っているじゃん？
俺はそれでいいんだよ。」
ちょっと強引な怪人チャオの説明。
「分かりましたちゃお。だったらそれでいいちゃお。そゆことでさっさと戦いましょうちゃお！」
すっくと立ち上がり、怪人チャオの前でポーズをとるボインジャーファイブ。

「ちょっと待ってくれ。」
「なにちゃお？」
この時、ある種の疑問が怪人チャオによぎります。
「なんでさあ、戦わなあかんの？」
「はあ？」
「戦う戦わんってさあ、その理由はなんな訳？」

怪人チャオの問いに、顔を見合わせるボインジャー。
「な、なんでいわれてもなあ、」
「やっぱ戦わないことには、何も始まらないし、終わりもしないしなあ。」
「そうゆうストーリーじゃないんかなあ？」
雑談を始めるボインジャー。
その時ふと、めちゃボインは叫びます。
「そうちゃお、悪は絶対許さないちゃお！チャオガーデンの平和は、ボク達が守るちゃお！」
「そうちゃお！悪の怪人チャオさんを、やっつけるちゃお。」
またまた怪人チャオの前でポーズをとるボインジャー。