第十九話

一体チャオウとジュンに何があったのか?今回はそこから始まる。
1年前・・、ジュンがいた里。
ドドドッ!ドドドッ!
ジュン  「ん?何の音だ?」
そのとき俺(ジュン)は、弟のチャミルと二人で修行をしていた。日に日に力を付ける龍虎の軍をつぶすためにだ。まさか、その前にこっちの里の方がつぶされるなど考えられなかったんだから・・。
チャミル 「何だろうな・・。」
すると、ドゴーーン!!という音と一緒に俺達の里が燃え出したんだ。
ジュン  「まさか・・?龍虎の軍か?」
チャミル 「ジュン!まずいぞ・・!こっちにも来る!」
ジュン  「だったら、やるまでだ!」
兵士1  「生き残りがいたぞ!」
チャオウ 「もう貴様等の家もつぶした。抵抗はするな・・。」
ジュン  「チャミル、どうする・・?」
チャミル 「ここはおとなしくしていたほうがいいのかも・・。」
ジュン  「わかったよ。付いていくぜ。」
チャオウ 「なかなかものわかりがいいじゃないか。さあ、連れて行け!」
そうして俺とチャミルは龍虎の城に連れて行かれた。

牢屋の中で、俺達はいろいろ逃げ出す方法を考えた。
ところが、だ。牢番の一人が俺達のことを逃がしたのだ。後になってそいつがユウチャだったと知ったのだが。
とにかく、俺達は逃げ出せたんだ。しかし、やはり敵の城だ。警備兵はいっぱいいる。
するとチャミルが、
チャミル 「このままじゃ、二人ともつかまるね・・。」
ジュン  「そんなこと言うな!俺が絶対助けてやるから。」
兵士2  「脱走者だ!!」
ジュン  「見つかったか!」
まずい。俺はそう思った。何しろチャミルはまだ幼いチャオだ。そんなには走れないだろう。となればやる事はひとつ!俺がおとりになる事だ!
ジュン  「俺はどうなってもいい!こいつだけは助けてやってくれ!」
チャオウが出てくる。まるでこの言葉を待っていたかのように。
チャオウ 「フフ・・。もう一度連れて行け!」
ジュン  「チャミル・・。おまえは生きつづけろ。さあ、早く行け!」
そうして連れていかれてから半年が過ぎた。その間にユウから得た情報は、チャミルが名前を変えてこの城に潜入し俺を探しているという事だった。しかしチャオウによってその記憶が俺を探す事から殺す事に変えられてしまったということだった。
ジュン  「チャオウ・・!チャミルになんて事をしやがるんだ・・!」
ユウチャ 「落ち着いて、ジュン!」
ジュン  「いや、これが落ち着いてはいられないね。この城から逃げ、アイツを超えた力をつける!」
ユウチャ 「・・なら、わたしも連れてってよ。もうこれ以上は収穫もないみたいだし。」
ジュン  「決まりだな。」
そうして俺とユウは、城から脱出していった。
そして、ユウはチャネル、俺はチャルスの護衛役として雇われたんだ。
そして今、俺はシャクルと名を変えた(と思われる)チャミルといっしょだ。
その横には、あのチャオウもいる。だけど、シャクルの様子がおかしいのを見ると、多分チャミルは、新たに入っている別の記憶と戦っているのだろうと思う。
ジュン  (チャミル・・。かならずたすけてやるからな・・。)
シャクル (ジュン兄ちゃんなの・・?)

果たしてチャミルの記憶は戻るのか?そしてチャオウの実力は?
続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第29号
ページ番号
22 / 29
この作品について
タイトル
あるチャオのお話
作者
チャネル(チャムロ)
初回掲載
週刊チャオ第4号
最終掲載
週刊チャオ第34号
連載期間
約6ヵ月30日