第23話 1回戦 氷の使い手!マッドメア
ツルギは圧勝(?)で2回戦へ進出した。
次の対戦は、マッドメアVSグレイヴ。
この勝者は前日の1回戦で、アリエナイツヨサで勝ち抜いたジーノと対戦することになる。
サファイア色のダークカオス・マッドメア。彼の目的は優勝ではないことは、誰にもわからなかった。一匹の♀ライトカオスをのぞけば別なのだが。
ロッカールーム・・・マッドメアは通信機を手に誰かと喋っていた。
「・・・?1回戦?何を考えている。俺がザコに負けると思うか・・・?・・・フン、ジーノも敵ではない。俺の目的は『青き鳥』だ。ヤツを倒す・・・それだけだ」
マッドメアは通信機を手放すと、スタジアムへむかった。
すでにグレイヴが待ち受けていた。
「待ってたぜ。お前、どうやら俺のことは眼中にないみたいだな」
グレイヴはマッドメアの目でわかったらしい。
「ああ。ない。ジーノもな」
マッドメアは右手を上に振り上げる。
「この手でお前を始末させてもらう」
「ほざきやがるな」
バトル・・・れっつご~w
マッドメアが動いた。
さきほどあげていた、右手から水色のエネルギーがたまる。
「アイスシュート!」
それを前方にむかってつきだす。氷の弾丸が発射された。
それはグレイヴを貫いた・・・はずだったが、グレイヴはマッドメアの後ろにいた。
「俺はここだぜ?」
グレイヴは目にも留まらぬ速さでマッドメアをきりつけた。
マッドメアは体に大きな斬られた後が残る。
「この程度で・・・ッ・・・」
マッドメアは地面に膝をついた。毒能力があるのだ。
「さっきまでの威勢はどこへいった?」
グレイヴは笑う。
「俺の戦法を見破る事ができなかったな。ふははははははは!」
マッドメアは地面に倒れた。目を閉じている。
グレイヴはマッドメアに近付いた。
「あばよ・・・」
そう一声。グレイヴは背を向け、会場を去ろうとする。
「あっという間!ジーノ選手との対戦の切符はグレイヴ選手が手に」
審判がいいかけたときだった。
「この程度で死ぬとでも思ったか?」
マッドメアはつぶやき、目を開け、平然と立ち上がった。
グレイヴが振り向いたときにはもう遅い。完全に凍らされていた。
「あっという間!ジーノ選手との対戦の切符はマッドメア選手が手にしました~!」
さっきと同じ言葉だ。マッドメアは何もいわず、会場を去っていた。
観客席
「・・・あやしくね?」
ブルーイが低い声でうなる。
「知るかそんなこと。優勝すればそれで終わりだ」
フロウの即答。
「でもあいつが犯人かもしれないよ!?」
ブルーイはじたばたする。フェリルが嫌そうな顔をしてブルーイから遠ざかる。
「どうかな?あいつ、かぎづめなんて武器もってるか?どうみても氷だろう」
フロウ、何故こんなにもはやく頭が回転するのか。それは後ほど!・・・わかりませんw
ロッカールーム
マッドメアはまた通信していた。
「・・・次はジーノだ・・・あぁ。ヤツも中々の腕ではあるが・・・俺は負けない・・・必ず『青き鳥』を倒す・・・!」
マッドメアはまた通信機を投げ捨てた。今度は壊れた(ぇ
「で・・・?何かな?」
マッドメアは振り向く。そこにはレギオンがたっていた。
「クク・・・オマエガ帝国ノちゃおダト言ウコトハシッテイル」
レギオンは笑みをうかべる。
「まったく話が理解できん」
シーン・・・アタリは静寂につつまれる。
「・・・ナライイ。イズレ痛イ目ニアワセテヤル」
レギオンは会場にむかっていく。
ロッカールームに残されたマッドメアはつぶやいた。
「・・・何が言いたいんだあの変なヤツは・・・?」