第18話 1回戦 フロウの剣
結局、夜はそこですごした選手一同。
朝になり、トレーニングに入っていった。
ブルーイとフェリルだけは試合がないので観客席にいた。
「ツマランナァ~、こうやってみてるだけって」
ブルーイがぼそりという。
「まぁ・・・しょうがないわね」
フェリルもいう。
第一試合はフロウvsミィナだった。
昼になり、スタジアム満員ぐらいまできたとき。
「え~え~、では、説明なしにさっさと第一試合にうつりたいとおもいます」
やる気なさそうな審判の声が響く。
フロウとミィナが入場してくる。
ミィナは♀で、水色のヒーローオヨギチャオ。おそらく水属性だろう。背中には、剣が鞘に納まっている。
「フロウvsミィナ!バトル・・・スタート!!!」
フロウとミィナは、お互いに剣をぬき、構えた。
「さて・・・この勝負に勝ち、ブルーイとの戦いにすすませてもらう・・・」
フロウは剣を構えて言う。
「ふ~ん・・・私もそんなかんたんにやられるチャオじゃないからね」
ミィナは剣を振り回しながら、叫ぶ。
そして二匹は突撃した。
剣の音が連続してスタジアム内に響く。
ミィナはせめて、フロウはそれをガードするかたちだ。
ミィナは横斬り、横斬り、縦斬りなどを、組み合わせよくくりだすが、フロウにはあまり通じない。
ミィナが一瞬力をため、剣を振り下ろしたときに、ようやくフロウは下から剣を振り上げた。
今までにない大きな音が響き、二匹は後ろに吹き飛ぶ。
「・・・剣の腕は悪くはないな」
フロウはまるで自分が師匠みたいな口調でうなずく。
「フン、あんたのその余裕ぶり・・・いつまで続くかな?」
ミィナは剣にエネルギーをためた。
「ウォータージャベリン!!!」
ミィナは剣を前に突き出す。そこから水の性質の槍がとびだす。
だがフロウはすでにそういうエネルギー技がくるのはわかっていた。
「魔殺剣!」
フロウは、エネルギー弾を消滅させるビームカッターをはなつ。見事に槍は消された。
「!」
ミィナが一瞬驚いた顔を見せる。
フロウはすでにミィナの背後にいた。
「お前の剣では俺には勝てない」
ミィナは素早く後ろを向き、剣でガードした・・・が、フロウの力が強く、ミィナの剣は真っ二つに折られた・・・同時にフロウの早業で、ミィナの右腕も切り落とされた。
「終わりだ、龍牙剣!」
黄色くフロウの剣が光、フロウはその剣をミィナの体にきりつける。
「あ・・・そ・・・ん・・・な・・・」
ミィナはありえないというような顔をして、地面に手をついた。
「ま・・・だ・・・よ・・・」
右腕を切り落とされ、さらに深い傷を負いながらも、戦い続けようとするミィナ。
「ブルーイじゃあるまいし・・・少しは・・・おとなしくしろっ!」
フロウはミィナに渾身の一撃を与えた。
ミィナは地面に倒れ、この瞬間に、フロウの2回戦進出がきまった。
観客席
「勝った~~~~!!っしゃ~~~~!!!」
ブルーイは立ち上がる。
「フロウってこんなに強いんだ・・・」
フェリルは呆然とする。
フロウ 2回戦進出