第16話 不戦勝
ブルーイの試合の日・・・早朝2時からブルーイは体を動かしていた。
ブンブンブンブンと手を前にだしたり、回転蹴りの練習をしているブルーイ。
2時間たってもブルーイはやめない。ずっとやりまくっている。しかも汗を出ていない。
まわりはまだ暗い。まだブンブンやってるときに後ろから音がした。
「ん?」
耳が敏感なブルーイはそちらを振り向く。
そこには自分そっくりの姿のチャオがいた。
「なぁっ!?」
ブルーイはつい目を丸くする。
そこにいたのは紫の体をしたナイツチャオだった。
「こんな所でなにをしている・・・?ブルーイ・・・」
そう、そのチャオはブルーイがニセモノというライーザだった。
「大会にでててなぁ、きょうが試合なわけさ」
ブルーイがフッフ~ンという感じで(どんな感じだ?)いった。
「あぁ、あの大会か。で、お前の対戦者は誰だ?」
「ナンナンダヨ。お前にゃ関係ないジャン」
「いいから言え」
ライーザも返答がはやい。フロウと同じである。
「ちぇ・・・ギフ・・・ギフォイエ?あれ・・・?」
ギフォイエはPSOである。ブルーイが迷ってるうちにライーザが言った。
「・・・・・ギフォルか?」
ライーザがあてる。
「そ~そ~それそれ!で?」
「やつは入院した」
「は!?」
ブルーイが目を丸くする。
「ヤツは何者かに襲われたらしい。という事でお前は不戦勝だ」
ブルーイは後ろを向いて、考える。
「なんでギフォルが!?」
ブルーイは振り返って、訊いたが、ライーザはそこから消えていった・・・
「・・・っていうか消えるのはや」
まったくである。
で、
午前7時
「お前がやったって事は最初からわかっていた」
と、フロウ
「ウルサイ!オレはやってない!」
実は、皆が起きて、ブルーイが早朝のことをはなすと、フロウはブルーイが犯人といってきたのだった。
「まぁ、いい。とにかくお前があったことにする。それで完結だ」
勝手に決め付けないでほしい、という場面だ(ぉ
「へ~そぅかい!じゃフロウはそうおも」
そのとき放送が入った。
「皆さん、おはようございます。大至急連絡がありますので、中央スタジアムまで来てください」
「・・・いこ」
シリスが立ち上がり、いってしまった。
フロウとフェリルも続く。
「・・・」
残されたブルーイはフロウが寝たところの枕を『フロウの馬鹿』ともいわんばかりに何回も踏みつけていた。
そして皆に続くw
そのときブルーイだけは気づいたが、背後からストーカー(ぇ)してくるチャオがいた。右腕に恐ろしい爪をもったチャオで・・・その手からは血が一滴、また一滴ながれていった・・・。