第10話 クロフォード
「いかせてもらうけど。」
クロフォードがぽつりと言った。
「きな」
と、ブルーイ。
「では・・・ブラックサイド」
そういうと、クロフォードの周りが黒くなり、地面も黒くなった。
「お前はこれを攻略できるかな?」
「・・・彼が最初に必ず使う技・・・ブラックサイド」
フェリルがつぶやく。
「どんな効果が?」
シリスが訊く・
「その黒い地面からいっぱい闇の球体がでてきて・・・一方はクロを守り、もう一方は援護射撃、もう一方は敵に直接攻撃という技」
詳しく話すフェリル。
黒い球体がとんできた。
「ブルーバード!!!」
ブルーイの手から青い鳥が飛び出す。何個もの球体を退け、クロフォードに当てる。
「フム・・・ブラックサイド敗れるか。なら・・・これで」
そういうとクロフォードはブルーイの後ろにまわり、斬りつける。それを全てブルーイが避ける。
「甘いけど」
「なるほど。少しは使えるらしいな」
今度は剣からビームを放ってくる。しかしそれもブルーイが消す。
「甘いって」
「これでもか?」
クロフォードはいつの間にかブルーイの目の前に来ていた。
「バナナ(馬鹿な」
ブルーイが変な声でびっくりする。
気づいたときにはもう体全体が斬りつけられていた。
だがブルーイは、バランスを崩しただけで、すぐ元の体勢に戻った。
「ぺ!やってくれるじゃん。ナイト・オブ・ラウンド!」
攻撃態勢を、剣をふったせいで崩れているクロフォードは無防備だ。
「・・・くくっ」
クロフォードは数メートルかふっとんだ。
だが、すぐ起き上がった。そんなにダメージはないらしい。
「俺が地面に手をつけるとはな・・・。俺の負け・・・という事にしておく」
クロフォードはふぅ。と、言うと、フェリルのほうへ向かっていった。
「て事は・・・」
沈黙をやぶり、シリスが言った。
「仲間だな」
フロウが続いた。
「そう・・だな」
クロフォードも認めた。ブルーイとフェリルもうなずく。
「おっしゃぁ!いくかぁ!」
ブルーイが一歩前進する前に、フェリルが口を開いた。
「待って!貴方達の行き先にいく最短ルートがあるのよ」
「大変・・だがな」
クロフォードが深刻な顔で言った。
続く・・・