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そして話は人に戻る。
希望とは何か?
明確な答えは無い。

パンドラの箱とは、プロメテウスが天界から火を盗んで人類に与えた事によって、ゼウスがプロメテウスに災いを与えるために、作り出された女性が開けた箱。

箱の中の災い、その中にある希望。
人は神々の考えがわからないから幸せでいられるのだろう。
そして人間とは真実を見出せなくなる事が多い。
エデンの園で善悪の知識の木の果実を食べてしまい、地に堕落させられた人間の始まりのアダムとイヴと同じ。
エデンの園の善悪の知識の木の果実はアダムとイヴが食べてはいけない、と言われた果実を食べたことから始まった事だが。
堕落したのは、神々に食べてはいけないと言われた果実を、食べたからではない。
神々自分たちの言う事を守らなかったから。
等価交換とは言わないが、善悪の知識を食べたことにより堕落させられた。
しかし、これによって、人類の祖先のアダムとイヴが知識を得たとは考えられないだろうか。
果実を食べなかったら不死であった、不死ならば生きる楽しみも無い。
未来も見出せない。
堕落したからには堕落しての希望を見つけるべきなんだ。

パンドラの箱はプロメテウスが天界から火を盗んで人類に与えた事によって始まった。
だが人類にしてみれば火を使うことが出来るようになった。
そして箱の底には、希望がある。
その希望は
『未来を全て分かってしまう災い』が箱の底に残った事
その希望、災いが起こらなかった事により。
人類は様々な災厄に見舞われながらも希望だけは失わず生きていくことになった。

この神話のようにチャオが希望を取り戻すためには、チャオ自身が動くことから始まる。
泳げないから、泳げるまで待つ。
飛べないから、飛べるまで待つ。
そんな事では求める未来など来ない。
だから人がいない事は絶望なんかじゃない。
絶望の中の一つの光。
それが希望だから。
チャオが考え、行動する。
だから幸せになれる。
神話の人類のように。
絶望の中の光。

その光は、チャオにとってはライトカオスになる為にある未来の光かもしれないかもしれない…。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第220号
ページ番号
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この作品について
タイトル
『パンドラの箱』
作者
銀チャオ
初回掲載
週刊チャオ第220号