-買い物途中だ、怪物-

 月見里 「な・・・うわっ!」
爪が伸びて、俺の仮面にひびが入る。その反動で、ビギが空中へ跳ね飛ばされてしまった。
まずい・・・絶体絶命!(違う意味で。)

俺は「瞬添移新」を使って、ドラゴンの頭の上に乗っかる。両手で剣を持って、頭の上から貫いた。

 月見里 「邪滅剣!」

光と同時に、ドラゴンは消えて、俺はビギを頭上でキャッチすると、どこか指定しないで「座軸転移」を行った。

 冴美 「みんな、どこいっちゃったんだろ・・・私一人になっちゃったよぅ・・・」
迷子になった子供みたいな顔をして、きょろきょろしながら、栃野が歩いている。

周りには人っ子一人いない。それもそうだ。店の中に妖獣が出たのだから。
霧々君は早々に逃げちゃうし、お姉ちゃんは月見里君を探しに行っちゃうし・・・

その時・・・栃野は、誰もいなくなった店内で、漆黒仮面を目にする。

 冴美 「あっ・・・」
仮面は粉々に砕け散って、そこには月見里の姿が見えた。

 ビギ 「全く・・・だらしが無いチャオねえ。」
 月見里 「仕方ないだろ。予想外の相手だったんだか・・・ら・・・」

変装服を脱ぎ終えて、ビギがまとめて転送し終わると、やっとのことで、俺は気付いた。
・・・栃野・・・

 冴美 「月見里・・・君・・・?」
 月見里 「いや、あの、その・・・えと、これは、その・・・」
ため息をつくビギが視界に入る。そして、ためらう俺に、ビギが言った。

 ビギ 「見た通りチャオよ。漆黒仮面は、焉チャオ。」

The following are your turns...続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第220号
ページ番号
14 / 18
この作品について
タイトル
Night of M-A-S-K
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第214号
最終掲載
週刊チャオ第229号
連載期間
約3ヵ月16日